「急に老け込む人」「若々しい人」決める食事の差 医師「卵は毎日食べてほしいスーパーフード」

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一つ目は、これまでご紹介してきたとおり、タンパク質です。

タンパク質が不足していると、筋肉、内臓、皮膚、ホルモンなどが十分に作られず、健康面や美容面でさまざまなトラブルが生じます。

二つ目は、ミネラル。

特に亜鉛は、心身の健康を維持するうえで、非常に大事な栄養素です。

三つ目は抗酸化物質。

抗酸化物質を摂ることで、体の不調や老化をもたらす活性酸素による細胞の酸化を防ぐことができます。

いつまでも若々しい人の食事は、この3つの栄養がバランスよく取れている食事です。

ぜひ、参考にしていただければと思います。

卵は必要な栄養素がすべて含まれる「スーパーフード」

最後に3つの栄養が摂りやすい食品をいくつかご紹介します。

『老化を「栄養」で食い止める 70歳からの栄養学』(アスコム)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

・卵

卵は、食物繊維とビタミンC以外の、人間の体にとって必要な栄養素がすべて含まれている「スーパーフード」。タンパク質が7.3g、ミネラルの亜鉛が0.7mgと多く含まれています。

コレステロールを理由に敬遠された時代もありましたが、それは過去の話。

今では体内のコレステロール量と卵には科学的な根拠がないとされています。

脳神経に良いコリンも含まれていますので、卵かけご飯、目玉焼きなどにして、毎日食べてほしい食材です。

・鮭

鮭には、100g 当たり22~25g 程度と、タンパク質が豊富に含まれています。

ほかに、DHAやEPA、カルシウム、ビタミンDやビタミンEなども摂ることができますが、特筆すべきなのがアスタキサンチンです。

アスタキサンチンには、ビタミンCの6000倍もの抗酸化力があるのです。アスタキサンチンは油と一緒に摂ると効率よく吸収でき、レモンと一緒に摂取すると抗酸化作用が増すといわれているため、バターなどと一緒に炒め、レモン汁をかけて食べるのが一番おすすめです。

一日当たりの摂取量は、刺し身なら6切れ(100g)、切り身なら一切れ(80g)程度がよいでしょう。

その他にあげるなら、牛肉の赤身、ナッツ、納豆、玉ねぎ、トマト、ニンニクです。

玉ねぎやニンニクには抗菌作用があり、血流改善などの効果が高いアリシンが含まれています。アリシンは体内でビタミンB1と結びつくとアリチアミンに変わり、疲労回復効果が期待されるほか、テストステロンを増やす効果もあると考えられています。

また、トマトに含まれるリコピンには、非常に強い抗酸化作用や血流改善作用があるため、老化や生活習慣病、がんなどの病気の予防に効果があるといわれています。

ぜひ、体を若々しく保つ食品を日々に取り入れ、急な老け込み、フレイルを避け、いつまでも元気でいられる食生活を送っていただければと思います。

平澤 精一 医師

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ひらさわ せいいち / Seiichi Hirasawa

日本医科大学卒業。日本医科大学大学院医学研究科にて、医学博士号取得。日本医科大学付属病院、三井記念病院などの勤務を経て、1992年に「マイシティクリニック」を開業。2014年から東京医科大学地域医療指導教授として医学生の教育にも関わる。現在では新宿区医師会会長をつとめ、東京都医師会、新宿区医歯薬会、新宿医療行政関連の委員、役員を兼任。所属学会・医学会は日本泌尿器科学会、日本性感染症学会、日本メンズヘルス医学会、日本抗加齢医学会等多数。健康寿命に深くかかわる「テストステロン」の研究者として、「熟年期障害」の治療、高齢者の健康を守る取り組みを数多く実践してきた。

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