「急に老け込む人」「若々しい人」決める食事の差 医師「卵は毎日食べてほしいスーパーフード」

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最新の研究により、高齢者の心身に生じる病気とはいえないまでも数々の不調が、特定のホルモンの不足によって起こることがわかってきました。

つまり、ホルモンを体内で産生することができず、ホルモン不足の状態が続くと、上で述べたような症状が出やすくなり、「急に老け込んでしまう」可能性が高まります。

そして、ホルモンを体内で産生するために、必要な栄養素、それはコレステロールとタンパク質です。

急に老け込む人に共通する足りない栄養素

ホルモンとは、体内で分泌される化学物質であり、私たちの体内では、現在わかっているだけでも、100種類以上のホルモンまたはホルモンのようなものが分泌されています。

ホルモンは、脳下垂体や甲状腺をはじめとする「内分泌腺」で作られ、血液などによって全身に運ばれます。

一つひとつのホルモンの分泌量はごくわずかですが、それぞれが決まった役割を果たすことで、体の機能が正常に保たれています。

子どもの身長が伸びるのも、血圧が上がったり下がったりするのも、体温や血糖値などが一定に保たれるのも、夜になると眠くなるのも、女性であれば定期的に生理が訪れるのも、すべて何らかのホルモンが関係しており、ホルモンによってコントロールされています。

中でも、非常に重要なホルモンの一つが「テストステロン」です。

テストステロンは「男性ホルモンの一種」として語られることが多く、「性欲を高める」「異性をひきつける」といった働きばかりが注目されがちです。

そのため、もしかしたら、「私には関係ない」と思ってしまう女性もいらっしゃるかもしれません。

しかし、テストステロンには、

・意欲や集中力、記憶力、判断力などを高める
・骨や筋肉を丈夫にする
・皮下脂肪や内臓脂肪をつきにくくする
・血管の柔軟性を保つ

といった働きがあり、私たちの体をさまざまな病気やけがから守ってくれています。

こうしたテストステロンの働きがなければ、心身の健康を維持することが難しくなります。

確かに、若いうちは、男性の体内では男性ホルモンが、女性の体内では女性ホルモンが優位ですが、閉経によって女性ホルモンの分泌が急激に減少すると、女性もテストステロンの影響をより強く受けるようになります。

次ページテストステロンのもととなる、コレステロールとタンパク質
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