餃子の雪松が「冷凍ラーメン」にも大胆挑戦する訳 「お店のラーメンを家庭で再現」は支持されるか

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ラーメンの開発には、業務用・一般用を合わせて2500以上の製品を世に送り出した外部の専門家(複数)が担当した。YES側が提示した条件は「お店で食べる本物のラーメンの味が、鍋1つで簡単につくれる」だった。

「最初は『難しい』ムードが、すぐに『やってみよう』となり、優秀な技術者の尽力により短期間でおいしい味にすることができました。ただ、そこから目指した味への調整に試行錯誤を繰り返しました」

味を「醤油」と「とんこつ」にしたのは、「店で食べるラーメンの顔」だからだという。

「醤油ラーメンは一番人気で、とんこつは麺の硬さへのこだわりも含めてヘビーユーザーが多いからです。ただ、まもなく違う味を2つ発売します」

醤油ラーメン(左)、とんこつラーメン(右)の盛りつけ例。チャーシューなどは別途購入する(写真:YES)

ラーメンのおいしさ「3原則」もつくった

日本ラーメン科学研究所では、「ラーメンのおいしさ3原則」も掲げた(公式サイトや店内に掲示)。少し宣伝っぽくなるが、商品特徴として紹介し、高野内さんに解説してもらった。

(1) 70℃以上を保てる調理法
(2) ラーメンの味を決める最適pH(ペーハー)
(3) 濃度と満足度を計算した原材料

「最初に多くの文献を調べ、専門家の方に開発いただきながら見えてきた視点です。

(1)は、自宅でつくるラーメンの弱点はスープの熱さが足りないことです。そこで希釈したスープに水を加えて沸騰させ、沸騰したスープに麺を入れる“スープで麺をゆでる”手法にしました。室温25℃の部屋なら15分間、約70℃のスープの温度が保たれる設計です」

「(2)のpHとは水素イオン指数のことです。麺はアルカリ性、スープは酸性で、これらが合わさってラーメンの味が決まります。麺をスープでゆでる調理や食べる時間などを想定したうえで開発しています」

「(3)は、冷凍だから実現できた3倍希釈スープを採用しています。一般的なラーメンは5~10倍に希釈したスープが多いのですが、それに比べると濃厚さが違います」

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