ストーカー対策の一環として、見知らぬAirTagを持ち歩いて一緒に移動している際に、iPhoneにその旨が通知される。子どもにつけると、一緒に移動している友だちや先生のiPhoneに警告が出てしまう可能性があるというわけだ。また、ペアリングしたiPhoneから一定時間離れていると、AirTagから音が鳴るが、この間隔も以前より短くなっている。8時間から24時間でランダムに決まるため、離れた状態が長いと、子どもの授業中、いきなり音が鳴ってしまうおそれもある。
せっかくリーズナブルに見守りができるのに、それがふさがれてしまうのは少々もったいない気もするが、このような仕様上、使いどころは限定される。具体的には、主に未就学児や小学校低学年で親(のiPhone)からあまり長時間離れないようなケースだ。筆者の子どもの場合も、幼稚園などに通っている時間は長くても8時間。AirTagから音が鳴るまでの時間より短い。動き回れるが、そこまで長時間、保護者以外の人といるようなことがないケースにAirTagは最適だ。子どものカバンなどにつけ、それを探すための副産物として使うぐらいがちょうどいいかもしれない。
財布に優しい「ジェネリックAirTag」
非常に便利なAirTagだが、価格は1個4780円と少々高め。ものにつけるためには、キーリングのようなアクセサリーが必要になる場合もあり、負担が増してしまう。アップルでは、1万5980円の4個セットも販売しており、こちらは1個あたりに直すと3995円。あらかじめ複数個必要な場合は、こちらを選択するようにしたい。Amazonなど、販路によっては値引き販売されていることもあるので、そのようなときに購入するのも手だ。
また、AirTagに使われるネットワーク機能は、サードパーティにも開放されている。これを活用した、いわば“ジェネリックAirTag”と呼べる製品も販売されているため、費用を抑えたいときにお勧めできる。例えば、ソフトバンクグループの+Styleが販売している「まもサーチTag」は、そんなジェネリックAirTagの1つ。価格は3480円で、AirTag4個セットの1個ぶんよりも500円ほど安い。1個1個買い足していくようなときには、その差がさらに広がる。
まもサーチTagは、2月に販売を開始したばかりで、3月31日まで、キャンペーンで価格がさらに割安になっている。本家AirTagとは形状も異なり丸みが少ないぶん、財布などに入れやすいのは機能的なメリット。隅に穴が開いているため、キーリングなどに直接つけることが可能で、用途によってはアクセサリー代も浮く。ただし、AirTagが対応するUWBで探す機能には非対応。先に挙げた、近くのスーツケースを探すような場面では活用できない。こうした差を踏まえて購入するといいだろう。
同様のジェネリックAirTagは、他社からも販売されている。スマホ向けのモバイルバッテリーや充電器、ケーブルなどでおなじみのAnkerも、「Eufy Security SmartTrack Link」という製品をラインナップしている。こちらの価格は、公式ストアで2990円。まもサーチTagと同様、UWBの機能は非対応だが、探すアプリでAirTag同様、位置を検出できる。薄型で財布などに入れやすいのも、本家AirTagと比べた際の利点と言えるだろう。
このように、iPhoneの「探す」ネットワークに対応したタグは、本家AirTag以外にも徐々に増えている。価格が安いのはもちろんだが、形状の工夫により、しまいやすかったり、鍵につけやすかったりする利点もある。UWB以外、機能的な差はほとんどないか、むしろジェネリックAirTagのほうがAndroid対応など多機能なこともあるため、AirTagを増やしたいときに検討してもいいだろう。
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