大人になって「英語が上達する人」が外さないツボ 結局、重要なのはインプット?アウトプット?

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これでは、いくらアウトプットする場をつくったとしても意味がありません。いくらアウトプットしようとしても、頭の中にはラテン語が入っていないからです。

極論でもなんでもありません。英語でも同じことです。

たとえば、「英語ができるようになりたい!」と思って、英会話教室に通ったとしましょう。だいたい1回のレッスンが30分くらいだとして、30分のうち約28分は外国人の先生が話していて、あなたはそれを聞いて苦笑いで「Yes」「Yes」とうなずいているだけ……。どうです? こんな経験ありませんか?

無理もありません。インプットが不十分な状態で英会話をしようとしても「何も出てこない」んです。中身のないマヨネーズをどれだけ絞ってもマヨネーズは出てきません。

以上が、「インプットが大事である」という証拠です。英語を話せるようになりたいのであれば、有無を言わさず徹底的にインプットを繰り返してください。次は、具体的に「何をインプットすればいいのか」を説明しましょう。

「3大重要ポイント」は「音」「単語」「文法」

英語学習の鍵は「中学レベル」の「音」「単語」「文法」3要素を繰り返すことです。インプットはこの3つが中心です。この3つが英語の基礎・土台となります。この土台・基礎がぐらつく限り、「英語が出てこない」「英語が聞き取れない」という、根本的な悩みは解決できません。

この3つをインプットするために大事なことが2つあります。

① 「知っている」と「使える」は「本で読む空手」と「道場で習う空手」くらい違う。
② 寝起きで頭が回ってなくても出てくるようにする。

まずは、①です。英語を学びなおそうとする多くの方は、中学や高校のとき、単語や文法を学習したことがあるはずです。ここにインプット学習における大きなヒントがあります。中高時代に「関係代名詞」や「現在完了」などといった英文法の問題を解いたり、難しい英単語を何回もチラシの裏に書いて覚えたりしてきたかと思います。ですから、たしかにみなさんは「知っている」んです。でも「使える」状態にはなっていないんです。では、「使える」状態とはどういう状態でしょうか?

想像してください。

あなたは駅に向かう道を歩いています。ところがポケットから財布を落としてしまったのに、あなたは気が付かない。すると、あなたの後ろを歩いていたアメリカ人が、あなたの財布を拾ってあなたに駆け寄り、「はいどうぞ」と渡してくれました。そこであなたは、とっさに英語で感謝した。

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