裕福な家での「虐待」長年苦しんできた少女の告白 「幸せなのに」警察官の言葉に怒りで錯乱した過去

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「そのときはパニックになっていたし、リストカットで血だらけだったので、泣いて黙って帰りました。でも落ち着いてきたら、はらわたが煮えくり返るような怒りが湧いて、錯乱状態になって。警察に『いまから死ぬ』と電話をかけて、高いところにのぼって。警察や消防に保護されて、それから何日か入院しました」

「わかりやすい困難」を抱える人に激しい嫉妬心

これを機に、彼女の精神状態は一気に悪化する。食事をとれなくなり、体重は10キロほど落ちた。夜は眠れないし、起きているときもイライラして、じっと座っていることができない。街でパトカーを見かけるとフラッシュバックを起こし、パニックになってしまう。「警察官のことばかり考え、朝から晩まで叫んでいた」と振り返る。

さらに、「わかりやすい困難」を抱える人に対して、激しい嫉妬心を抱くようにもなった。貧困や身体的虐待、ネグレクトなど、周囲から心配してもらいやすく見える人たちを、どうしようもなくうらやんでしまう。つらさのあまり、オーバードーズも繰り返すようになった。

その後も、男性医師などからかけられる言葉に、何度も苦しめられた。救急病院に運ばれた際は、男性医師から「甘えたらダメだ。人工透析の患者さんは3日に一度透析しなければならず、あなたより大変。(自殺未遂を)二度としてはいけない」と叱責された。

別の入院時には、場面緘黙の症状で発声や動作をしづらくなり、母親にコートを着せられていたところ、男性医師から「自分で着なさい!」と声を荒らげられた。瞬間、警察官に暴言を吐かれたときのことがフラッシュバックして、混乱に陥った。

「そのたびに医師や警察官に恨みや怒りが湧いて。わかりやすい環境の人に対しても、猛烈な嫉妬や怒りが湧く。世の中に絶望して嫌になってしまって、『私も許されなければ理不尽だ、迷惑をかけて復讐してやる』と思い、自殺未遂や家出をして、何度も病院に運ばれて。警察にも100回以上お世話になってしまいました」

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