「たべっ子どうぶつ」に大人が熱狂する5つの理由 かわいい顔して「戦略的かつ地道に」売ってきた
昨今、人気アニメの関連グッズが増えた印象をお持ちの方も多いと思います。たとえば週刊少年ジャンプのキャラとか、コンビニでもゲームセンターでも、いろんなところで見かけますよね。これらのグッズはジャンプの発行元である集英社が全部つくっている……わけではなく、この手のグッズビジネスを手がける会社がつくっています。
誰もが知っているキャラはそれだけ強い訴求力があって、ライセンス料を支払っても、利益を出せる。だからこそ、昨今は出版社などが持つIPを使用し、グッズを作る企業が増えているのですが、たべっ子どうぶつも、お菓子業界では抜群の知名度を誇る存在。グッズを作る企業にとっても、魅力的なんです。
一方、このようなIPでのコラボは、ギンビス側にも大きなメリットがあります。たべっ子どうぶつに限らず、小さい頃は食べていたのに大人になると疎遠になってしまう、名付けるならばお菓子の「成人の壁」は、どんなお菓子にもあるから。
そして、その壁をたべっ子どうぶつは、アミューズメント専用商品、コスメ、文房具、GUとのコラボアイテムなどなど、あらゆるIP商品で大きく乗り越えようとしています。「小さい頃はよく食べていたけど最近は、ねぇ」というお客さまにも届く商品が開発されたことは、お菓子業界にとっても大きな変化と言えるでしょう。
コロナという外部要因
さらに、コロナという外部要因も、たべっ子どうぶつ人気に影響を与えました。これが4つめの要因です。
お菓子業界、とくにビスケット業界にとっては周知の事実なのですが、「有事になるとビスケットが売れる」と言われています。実際に、過去に震災や非常事態があった際には、必ず売上が伸長しています。今回のコロナでも売上が伸長しました。
「保存性の高いお菓子なら、どれでもいいんじゃない?」と思った人もいるでしょう。たしかにコロナ禍が始まったばかりの頃は、お菓子売り場が全体的にがらんとしました。ポテトチップスなどのスナック菓子が、とくに飛ぶように売れていたのを筆者も記憶しています。
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