JR西日本、「大阪駅リベンジ」の仕掛けとは? コンセプトは「百貨店と専門店の融合」

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地下2階~10階まで、ルクア イーレには158の店がある(撮影:梅谷秀司)

ルクアプロジェクトには伊勢丹側からも営業のトップクラスの人材が参加。議論に議論を重ね、「三越伊勢丹」の中で客を集めていたメンズ、レディス売り場を中心に、専門店がぐるりと出店するという基本コンセプトが固まった。

百貨店と専門店の融合は、「今までありそうでなかった形態」(山口社長)だという。新店名「ルクア イーレ(LUCUA 1100)」の「イーレ」とは、ドイツ語で「お客様」を意味するというが、専門店の1000(せん)と百貨店の100(ひゃく)を足した造語でもある。ここには、特定のターゲットに強い専門店と、品質に安定感のある百貨店のよさを足し合わせるという思いが込められているという。

ちなみに、イーレに出店する158店のうち、全国初出店が28、西日本初出店も33店ある。

年商目標はリニューアル前の4割増

ルクアとルクア イーレを合わせて初年度の年商目標は770億円。ルクアの年商を350億円とすると、イーレには年商420億円が要求されていることになる。ルクア イーレの店舗面積はルクアの1.65倍あることを考えれば達成可能にも見えるが、三越伊勢丹の年商が300億円程度にとどまったことを振り返ると、その4割増である420億円は簡単な目標ではない。

目まぐるしく変化する消費者の要望に、”百貨店と専門店の融合"は応えられるのか。その答えは、遠くない将来に明らかになるだろう。

大坂 直樹 東洋経済 記者

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おおさか なおき / Naoki Osaka

1963年函館生まれ埼玉育ち。早稲田大学政治経済学部政治学科卒。生命保険会社の国際部やブリュッセル駐在の後、2000年東洋経済新報社入社。週刊東洋経済副編集長、会社四季報副編集長を経て東洋経済オンライン「鉄道最前線」を立ち上げる。製造業から小売業まで幅広い取材経験を基に現在は鉄道業界の記事を積極的に執筆。JR全線完乗。日本証券アナリスト協会検定会員。国際公認投資アナリスト。東京五輪・パラにボランティア参加。プレスチームの一員として国内外の報道対応に奔走したのは貴重な経験。

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