アメリカの高校生が学ぶ「米国株投資」の超キホン なぜ「インデックスファンド」なのか?

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とはいえ私はなにも、すべてのアクティブファンドが不当に高い手数料を請求し、投資家のことはまったく考えていないと主張したいわけではない。しかし、ここでよく考えてもらいたいのは、「金融機関は誰の利益のために働いているか?」ということだ。安い手数料のファンドを開発したバンガードは、明らかに個人投資家のために働いている。次のシナリオについて考えてみよう。

最初の1年の利回りが1.14%のファンドに投資したとしよう。このファンドの最初の1年にかかる手数料を計算したところ、販売手数料や信託報酬などすべてを合計すると投資額の4%になった。この場合、実質的な利回りはマイナス2.86%。つまりあなたは、投資でお金を失うことになるのだ。

高い手数料を払う必要はない。手軽で、長期的には大きなリターンも期待できて、しかも手数料が安い投資方法が実際に存在するのだから、それを活用しない手はないではないか。たとえば、バンガード500インデックス・ファンド(VFIAX)について見てみよう。

バンガード500インデックスファンドは、S&P500という有名な株価指数に含まれる銘柄のすべてに投資する投資信託だ。市場に勝つことではなく、S&P500の値動きに連動することを目指している。

手数料は本当に安い。投資情報会社のブルームバーグによると、このファンドの経費率はたった0.04%だ! 先ほどの例で考えれば、最初の年の利回りが1.14%しかなくても、この経費率なら1.1%の利益を上げることができる。マイナス2.86%と比べるとだいぶましだとわかるだろう。ちなみに、停滞している市場でアクティブファンドを運用すると、マイナス2.86%というのはわりとよくある成績だ。

つまり、インデックス投資は「お金の節約」になる。信託報酬が安く、その他の費用もほとんどかからないからだ。さらに売買手数料のかからないノーロードのファンドを選び、証券会社の窓口ではなくネット証券で購入すれば、経費はさらに安くなる。

以上をまとめると、手数料は投資のリターンを目減りさせ、究極的には資産形成の妨げになるということだ。手数料が安いほど、投資で成功できる可能性は高くなる。

分散投資ができる点がメリット

インデックス投資で想定されるリスクは「市場リスク」だけだ。市場リスクとは、株式などの金融市場で発生するリスクのこと。株など金融資産の価格が市場で変動することによって損失が出る可能性があることをさす。そのため、心配性の人や、アクティブファンドを運用するファンドマネジャーの腕をあまり信用できない人でも、インデックスファンドなら安心して投資できる。

インデックスファンドは、そのままで投資対象がすでに十分に分散されている。つまり、インデックスファンドでポートフォリオを組むだけで、理想的な分散投資ができるということだ。

ただし、S&P500のインデックスファンドだけでは完全な分散投資にはならない。S&P500に加え、S&P600のインデックスファンド、外国株のインデックスファンド、さらに投資期間によっては債券のインデックスファンドもポートフォリオに組み込めば、大型株、小型株、外国株、債券などに幅広く投資することになるので、アメリカの主要企業だけに投資するS&P500のインデックスファンドよりもリスクを分散させることができる。

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