6月~販売、晴海フラッグ「タワー棟」"買い"なのか 2023年の「マンション市況」はどう動くのか

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ただ、駅からの距離などの極端な利便性を重視して「HARUMI FLAG SKY DUO」の購入を決めるケースは少ないと考えられる。繰り返しになるが、「HARUMI FLAG」は「街全体」をトータルで開発することに主眼をおいて整備が進められている点を思い起こしてほしい。

駅からの距離ではなく、「HARUMI FLAG」内での暮らしやすさ、利便性で資産価値が高まっていくことになる。例えば眺望のよさ、商業施設や医療施設など生活のしやすさ、「東京BRT」を使いやすいエリアかどうかなど、すべて「HARUMI FLAG」内で完結できるからこその価値となる。

中古マンションとして売却する場合の価格も、あくまで「HARUMI FLAG」内での成約事例に補正をかけて決められていくと考えられる。一般的に中古物件の価格を決める際、多数の類似している成約の事例から、変動を考慮し、時点修正・事情補正などの特殊要因を考慮し、不動産価格を導き出していく「取引事例比較法」を用いる。

つまり「HARUMI FLAG」では、月島や晴海、勝どきなど周辺地域のタワーマンションの事例ではなく、「HARUMI FLAG」内で相場が形成されることになる。

今後の価格上昇の要因として考えられるのが、インバウンド需要である。そもそも湾岸エリアに建つタワーマンションについては、中華圏をメインとした海外投資家たちの購入により相場が上昇してきた背景がある。

東京オリンピックのレガシーとしての「HARUMI FLAG SKY DUO」に海外投資家の方々の目が向くというようなことがあれば、より一段ギアを上げて相場が上がっていく可能性も出てくるだろう。

建築費高騰、日銀総裁交代…2023年のマンション市況

あらためて2022年を振り返ると、マンション需要は衰えず、不動産価格も高止まりが続いてきた。不動産経済研究所によると、首都圏の新築平均価格は6288万円、平米(㎡)単価 95.1万円と2年連続で最高値を更新している(『首都圏 新築分譲マンション市場動向 2022年のまとめ』)。

中古マンションに関しては、成約物件価格は4276万円(前年比10.5%上昇)と高騰しながらも、成約件数が3万5429件(前年比11.0%減)と2年ぶりに前年を下回る結果となった(東日本不動産流通機構『首都圏不動産流通市場の動向(2022年)』)。

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