6月~販売、晴海フラッグ「タワー棟」"買い"なのか 2023年の「マンション市況」はどう動くのか

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「HARUMI FLAG」はただマンションが建つのではなく、「街全体」が一体となって開発される。分譲住宅・賃貸住宅に住む人の利便性を第一にした道路・公園などが作られ、バリアフリーな街並みが同時に準備される。

商業施設、保育施設、介護住宅などの整備も進められている。公道を挟んで街区間をつなぐ専用の光ケーブル網の敷設は日本初だといい、セキュリティ管理やエネルギーマネジメントにも活用される。

同じく日本初となるのが水素エネルギーのインフラとしての導入である。一般車両やバス、また地下のパイプラインを経由してそれぞれの建物内にある水素型燃料電池へ供給できるシステムが整備された。

また多くの共用施設を有する「HARUMI FLAG」では、街区ごとにマンションの管理会社が異なっているが、共用施設に関して街区を横断した複層的な使い方を想定しているのも、他のマンションにはない面白みと言える。

周辺相場よりリーズナブルな理由

人気の湾岸エリアにありながら、最新のシステムを多数採用したオーシャンビューのタワーマンション「HARUMI FLAG SKY DUO」。近隣エリアの新築、中古タワーマンションの取引事例と比較して、現在の市況においては坪単価400万円未満で売り出される住戸があれば「お買い得」物件といって差し支えないだろう。

位置図(画像:HARUMI FLAG 広報事務局プレスリリース)

「HARUMI FLAG 」が周辺の相場よりも比較的リーズナブルな価格で売り出されるのには、駅までのアクセスが関係している。最寄り駅の都営大江戸線勝どき駅まではどの棟からも15~20分程度かかってしまうからである。

課題解消のため、誕生したのが「東京BRT」と呼ばれるバス高速輸送システムだ。湾岸と都心を最短ルートで結ぶメインの交通手段として期待が高まる。

しかしながら、新しい交通システムのためトラブルが起きないとも限らない。また想定人口1万2000人の「足」のメインとなるには、先行き不透明な部分があるのも否めない部分もある。

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