不注意の特性が強い人が、必ず苦労するわけではないんです。環境によって、苦労の度合いは変わり、発達障害はその度合いをふまえて診断されます。
不注意が強くて困っていればADHDと診断されることもありますが、同じ程度の不注意があっても、快適に過ごせていれば診断されない可能性もあります。そういう意味で、発達障害は病気というよりも、タイプのようなものです。
自分の特徴に合わせて工夫したり、人を頼ったりすればいい
発達障害の特性を一つのタイプだとすると、次にやることも見えてきます。その特徴が、生活上の困難にならないようにしたり、人を頼ればいいんです。
例えば、不注意が強いタイプなら、ミスをカバーできる環境をつくっていけばいい。
「予備を用意する」「持ち物を確認する回数を増やす」「家族や友だちに声をかけてもらう」という方法で環境を整えれば、困ることは減るでしょう。
ほかの人ができていることがうまくできないと、自分が劣っているように感じることもあるかもしれません。
でも、何度も書きましたが、得意不得意があるのはあたりまえのこと。不得意なことを気にしすぎるあまりに、あなたのよさが消えてしまわないようにしてほしいと思います。
発達障害に関する基本的な考え方は説明しましたが、「自分は発達障害かも」と気になる人は、一度、親に相談してもいいでしょう。親には話しにくいという場合には、学校の先生やスクールカウンセラーだとどうでしょうか。
大人の協力を得て、医師などの専門家の話を聞くことができれば、自分の特徴をよりくわしく理解できます。 発達障害の特性があることがわかって、学校などで配慮や支援を受けられるようになる場合もあります。 自分一人の力では悩みごとを解決できないときには、大人を頼ることも考えてみてください。
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