薬剤師が解説「症状別・花粉症市販薬」を選ぶコツ 眠くならない薬のほか、点鼻薬、目薬などを紹介

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今年の花粉飛散量は多め。早めに対策を取りたい方必見の情報です(写真:kotoru/PIXTA)

花粉症がつらい時季が始まりました。日本気象協会の予測では、今年は花粉飛散量が前シーズン比2倍となる地域もあるとか。

今すぐにできる対処法は、物理的に花粉を避けることで、マスクやメガネで花粉を遮断したり、布団や洗濯物を室内に干したりするなどの工夫があります。それでも症状が出たら早めに「薬」の力を借りて対策をとり、快適な日々を取り戻しましょう。

「鼻水や鼻づまりが気になって仕事に集中できないけど、すぐに受診できない。だからといって、市販薬は病院の薬に比べて効果が弱そう……」

そんなふうに思っている人におすすめしたい対処法が、ドラッグストアで買える「病院で処方されるのと同じ成分の市販薬」を活用する方法です。たとえば、こんな薬があります(表1)。

これで、病院でもらうのと同じ成分の薬がドラッグストアでも手に入ることがおわかりいただけたでしょうか。

ところが、花粉症と一口にいっても「くしゃみが気になる」「鼻水が水のようにだらだら流れてつらい」「鼻がつまって鼻呼吸ができない」「眼がかゆい」など、症状はさまざまです。セルフケアを実践するに際し、自分にあった薬をどう選べばいいのでしょうか。

くしゃみ・鼻水・鼻づまりに効く薬の選び方

2020年に改訂された「鼻アレルギー診療ガイドライン2020年版(日本耳鼻咽喉科免疫アレルギー感染症学会)」では、くしゃみ・鼻水・鼻づまりといった鼻の症状に対する治療薬として、「第2世代抗ヒスタミン薬」と「鼻噴霧用 ステロイド薬」を推奨しています。

では、「第2世代抗ヒスタミン薬」と「鼻噴霧(ふんむ) 用ステロイド薬」どっちがいいのでしょうか。

次ページ抗ヒスタミン薬と鼻噴霧薬、どちらがいい?
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