ネットフリックス「退任決めたCEO」が語った現状 国内外で動画配信サービスの競争が激化
ネットフリックスの創業者の1人であるリード・ヘイスティングスは、同社が動画配信サービスになる以前、DVDの郵送を中心としたビジネスモデルだった頃から、同社の指揮をとってきた。
四半世紀をかけてネットフリックスを世界初の大手動画配信企業に育て上げ、ほかのメディア業界も巻き込んできたヘイスティングスは、1月19日に共同CEOの座を譲り、同社の執行会長に就任すると発表した。
長い間温めてきた後継者育成計画の一環
ネットフリックスは同氏の代わりに、同社の最高製品責任者兼最高執行責任者のグレッグ・ピーターズを、テッド・サランドスと共に共同CEOに任命する。サランドスは2020年から同職に就いている。
62歳のヘイスティングスは、今回の役員改編は長い間温めてきた後継者育成計画の一環であると述べた。同氏はこの動きを発表する際、ビル・ゲイツとジェフ・ベゾスを、「他人にバトンを渡した後」に会長職に就いた他の企業創業者として挙げた。
「この2年半で、私はますますネットフリックスの経営を彼らに委ねてきた」とヘイスティングスは声明で述べ、サランドスとピーターズがパンデミックや動画配信業界の激変という難題に対処してきたことを指摘。さらに、「取締役会と私は、継承を完了するのに適切な時期だと考えている」と付け加えた。
また、「私はグレッグとテッドを助け、ほかの優れた会長と同様に、取締役会と共同CEOとの橋渡しをしていく。また、慈善活動にもより多くの時間を費やし、ネットフリックスの株価が好調であることにも重点を置いていくつもりだ」と述べている。