大納会までの5日間が2023年相場のヒントになる 「掉尾の一振」がなくても株価から目を離すな

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2日目である週明けの月曜日、12月27日はどうだったか。前営業日の24日はアメリカのNY市場は休場であり、日本でも主要プレーヤーが休みに入っていた。東証1部の売買高は4営業日連続で9億株割れの閑散相場だった。

しかしこの日、東京エレクトロンが最高値を更新し、「2022年の中心セクターも半導体関連か」と思われた。結局、こうして2022年末に振り返ると、この半導体関連の代表銘柄は、1年をかけて2021年の1月の価格に戻るという低調な年となった。

3日目の12月28日は、アメリカでは27日に連休が明け、NYダウは351ドル高の3万6302.38ドルと4営業日続伸。S&P500種指数は2営業日連続の史上最高値となっていた。日経平均株価も前日比392円高と、「掉尾(とうび)の一振」とも思える動きを見せた。

次に、4日目となる29日は、28日のNYダウが前日比95ドル高の3万6398.21ドルという5連騰を受ける形となった。だが、日経平均は中途半端な掉尾の一振への投げ売りか、162円安に終わっている。

そして最後の5日目である30日の大納会を迎える。29日のNYダウは前日比90ドル高の3万6488.63ドルと6連騰で、史上最高値を更新。S&P500種指数も27日の史上最高値を抜いた。それにもかかわらず、低調な大納会となった。

しかし、この大納会の日経平均の引け値(115円安の2万8791.71円)は、大納会の引け値としては32年ぶりの高値だった。ちなみに、この日の予想PER(株価収益率)は13.8倍、予想EPS(1株当たり利益)は2086.36円だった。

2021年のラスト5営業日の日経平均は1勝4敗

2021年のラスト5日間の特徴をまとめると、①NYダウやS&P500種指数が史上最高値だった。②1年をかけて上昇して来た銘柄は、この最終5日間がいくら強くても、翌年の強さにつながらなかった。これは半導体関連銘柄だけでなく、NYダウやS&P500指数にも同じことがいえた。

また、③年内の換金売りは終わっていた。④日経平均の予想EPSは2022年とほぼ同じで、予想PERは現在の12倍台よりも若干高かった、という4点になりそうだ。結局、2021年のラスト5日間の日経平均の勝敗は1勝4敗で、合計6.66円高と、ほとんど水準が変わらない5日間だった。

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