東武東上線、鶴ケ島―北坂戸間には何がある? 昔ながらの駅前風景あれば「急成長中」の駅も

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坂戸駅管区は、越生線を含めて鶴ケ島駅から西側のすべての駅を傘下に持つ。つまり、距離にしておよそ半分ほどという広大なエリアを管轄していることになる。今回は、その中でも坂戸駅を中心とした4駅、鶴ケ島駅から北坂戸駅までを歩くことにしよう。まずは、やはり地域の中心・坂戸駅から……。

「坂戸というと、よさこい祭りがかなり派手で見どころがあるんです……と聞いています。というのも、コロナ禍でこのところやっていないので、私はまだ見ていないんです。駅の周りを歩いてみると、やっぱり大学が近くにあるということで、若い方が多い印象ですね」(福田管区長)

坂戸の町の中心は主に北側に広がっている。駅前広場の西の端から北に向かって商店街が延びていて、飲食店などもその道筋に集中しているようだ。駅が開業したのは1916年。まだ大正時代のことである。

「商店街の角にあるおそば屋さんの方からいろいろ伺ったのですが、昭和初め頃には酒造会社が駅前にあって、東武の線路からも引き込み線が延びていたそうです。あとは砂利輸送の線路ですよね。まっすぐ西に走っていて、北に本線、南に越生線。線路が3つに分かれている駅だったんです」(福田管区長)

3つに分かれた線路のうち、砂利輸送の線路はほんの少しだけ残っていて、そこには保線用の機材が留置されていた。駅側から右手にカーブする東上本線に乗って、お隣の北坂戸駅に行ってみよう。

北坂戸は団地の中の駅

北坂戸駅自体は、取り立てて何があるようなわけでもない、団地の中の駅である。

「公団の団地ができて、それにあわせて1973年に開業した駅です。駅の前に団地がポコンとあるような感じで、あとは近くにニュータウンや工場もありまして、そこには駅前からバスが通じています。坂戸駅にあるぎょうざの満洲の工場も、最寄り駅は北坂戸駅になりますか(笑)」(福田管区長)

北坂戸駅の西口は、橋上駅舎の自由通路からそのままペデストリアンデッキにつながっている。その周囲は、昔からの団地群。団地ならではの、下層階に集まっているプチ商店街などもそのまま残っていて、どことなく昭和の面影を感じる駅前風景だ。

北坂戸駅前の団地
北坂戸駅前。旧公団、現在はURの団地が駅前に建つ(撮影:鼠入昌史)
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