尾上右近、歌舞伎の型は「落とし穴でもある」訳 創造性の欠如に気づいた演出家の印象的な言葉
スサノオは男そのもの。超越した説得力がある
── まず、今回の詩楽劇というのはどんな舞台なのでしょう。
右近:日本古来の神楽(かぐら)などの伝統芸能をベースに、西洋のクラシックなどの要素もミックスさせた、音楽劇と言いますか。和楽器があってヴァイオリンがあって、そういう音楽を背負いながらそこにセリフもあるし歌もあるという感じですね。
── ストーリーとしては日本の神々の伝説を描いているとか。
右近:はい、僕は日本の国づくりに大きな役割を果たしたスサノオの役で、彼の成長物語を軸に、イワナガヒメとの魂の交わりが、古事記をもとに展開されていきます。
── そのイワナガヒメを元宝塚の水夏希さんが演じ、ヴァイオリニストの川井郁子さんが演奏されるなど、古典芸能以外の世界の方たちとの共演になります。
右近:そうですね。でも、全体をまとめるのが日本舞踊の尾上菊之丞先生ですし、歌舞伎的な要素も入りつつ、になりそうです。


















