持ち運べる空気清浄機CMがグンと注目された訳 コロナ禍での外出欲求を刺激した「テレビCM効果」
より詳しく分析してみると、「Airdog mini」で検索した人たちのなかでも、とくに40~60代の男性の比率がほかの層と比べて高いことがわかった。男性と相性の良さそうな「車内シーン篇」だけでなく、登場人物に女性が多い「複数シーン篇」でもこの層の検索が伸びており、ますます不可解である。
そこで、検索者が「Airdog」を検索した前後に検索していたワードを調べてみると、「AIRDO」「SKYMARK」といった航空会社の名前のほか、「Volvo」「Audi」といった自動車メーカーの名前が多く見られた。
2022年8月はまさに行楽シーズン真っ只中ということもあり、飛行機や自動車での長距離移動を想定して検索した人が一定数いたと推測できる。今夏は政府の水際対策緩和を受けて国際線の再開・増便が進み、海外パッケージツアーの販売も再開されたことから、その傾向がより強まった側面もあるだろう。
同時検索ワードに見る本来のターゲット
また、多く検索された自動車メーカーが「Volvo」や「Audi」などの高級外車である点も見逃せない。ほかにも家電メーカーの「Dyson」「BALMUDA」「SIXPAD」などの検索ワードが見受けられることから、機能性とデザイン性に優れたハイエンド製品を好んで選ぶ高所得の40~60代男性層の関心を集めたことがわかる。
一般的に高所得の40~60代男性といえば、妻や子どもを持つ夫や父親である可能性が高い。彼らは自分だけでなく家族への感染症対策にも配慮しているがゆえに、女性が多く登場するCMが刺さったのではないか──。そう推察することができるのだ。
結果的に「Airdog mini」のCMは、おそらく本来のターゲットである40~60代男性をしっかりと捉え、かつ、長引くコロナ禍で訪れた夏休みシーズンや海外渡航解禁のタイミングも相まって、より広い層にリーチしてスコアの伸ばしたのではないか。一度に多くの視聴者に同一メッセージを届けられるテレビというマスメディアの特性を最大限に生かした好事例と言えるだろう。
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