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「知の深化」バイアスに陥らないための視点とは パーパスブームから両利きの経営を問い直す

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  • 冨山 和彦 経営共創基盤(IGPI)グループ会長
  • 入山 章栄 早稲田大学ビジネススクール教授
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入山:グーグル日本法人社長の奥山真司さんが、前職の江崎グリコのCMO(最高マーケティング責任者)だったときに、講演に来ていただいたことがあります。

そのときに奥山さんは、当社はもともとグリコーゲンの会社で、戦後の栄養失調の子どもたちが多くいて、その栄養補給としてグリコーゲンを広めたのだと、冒頭で話したのです。CMOになって1年目なのに、いきなりグリコのパーパスを語るのかと驚きました。

それは奥山さんが前職のP&G時代に身につけた作法なのでしょう。グローバル企業のほうが、そういう創業者の思いやパーパスを大事にしていて、当社は何のためにあるかを最初に言うのかなと思いました。

歴史を大切にすることの合理性

冨山:僕も社外取締役になるときには、その会社の歴史を徹底して頭に入れます。そうしないと、会社の人に対して強気で語れないから(笑)。グローバル企業で実践しているのも、そういう知恵だと思います。

まずは根本論で語る。そこから出てきた細かな話は会社に長くいる人のほうが知っているけれども、彼らは意外と根本を忘れていて、派生してきたものが金科玉条みたいになってしまう。

たぶんP&Gやジョンソン・エンド・ジョンソンなどのグローバル企業は、いろいろな人をガバナンスするために、理念を掲げる。多くの場合、宗教や人種の壁を超えることが多いからで、そこにはある種の合理性がありますね。

(構成:渡部典子)

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