昭和電工は関東・東北8工場の生産を再開、緊急性高い製品を優先【震災関連速報】
石油化学やアルミニウム、ハードディスク(HD)などを多角的に展開する総合化学メーカーの昭和電工は17日、東日本大震災の直後から操業を見合わせていた関東・東北地方の8工場について、操業を再開したと発表した。飲料水や食料、医薬、発電などの供給に必要な基礎化学品など社会的に緊急性の高い製品を優先する。
昭和電工は東日本大震災を受けて14日から16日まで下記の8工場で原則として生産を見合わせていた。
喜多方事業所(福島県喜多方市長内)・・アルミニウム加工品
東長原事業所(福島県会津若松市河東町東長原字長谷地)・・特殊化学品
小山事業所(栃木県小山市犬塚、栃木県大田原市上石上字東山)・・アルミニウム加工品
伊勢崎事業所(群馬県伊勢崎市富塚町)・・化学品
秩父事業所(埼玉県秩父市大字下影森)・・電子材料
千葉事業所(千葉県市原市八幡海岸通り)・・HD、電子材料
川崎事業所(神奈川県川崎市川崎区)・・基礎化学品
横浜事業所(神奈川県横浜市神奈川区)・・セラミックス
いずれもプラント自体の損傷は軽微だったもよう。すでに安全確認を終え、17日時点で生産を再開した。ただ、電力をはじめとするインフラや物流が正常な状態に戻っていない中で、各工場の生産規模はフル生産にはほど遠い段階だという。
関東・東北地方では今後の計画停電の影響によって電力の安定的な供給が望めるかどうか不安定な部分がある。また物流は東日本地域で混乱が続いており、各工場の生産・出荷体制が平時に戻るには、まだまだ時間を要する可能性が高い。
(武政 秀明 =東洋経済オンライン)
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