震災に便乗したオンライン詐欺を警告、トレンドマイクロ【震災関連速報】
PCセキュリティ大手のトレンドマイクロでは、停電下でもパターンファイル配布などのサービスを継続できる体制を整えた。また、震災発生後の寄付活動を狙った偽サイトによるオンライン詐欺など、震災に便乗したネット犯罪に遭わないよう、警鐘を鳴らしている。
トレンドマイクロのウィルス情報収集・解析センター「トレンドラボ」では、地震発生の翌日12日から「earthquake」「japan」「tsunami」「fund」「donation」などの言葉が含まれるドメイン(ネット上の住所に当たるもの)が100件以上登録されたことを確認。同様の動きは、昨年のハイチ大地震などの大災害時にあり、その後、義援金を募るサイトとして悪用されていたことが確認されている。
また、ユニセフを騙ったスパムメールなど、寄付金集めのメールやサイトの中には、振り込め詐欺の危険もあるという。寄付金を振り込む際に振込人のフルネーム、住所、電話番号などを書き込ませることで、寄付金と同時に個人情報も詐取される可能性がある。
さらに、SEOポイズニング(コンピュータウィルスへの感染を狙う悪質なサイトが、関心の高い検索キーワードを使ってグーグルやヤフーなどの検索エンジンの上位にきてユーザーを誘導するもの)も増えている。にせの動画ページに誘導されてアクセスすると、ウィルスに感染させられたり、偽のセキュリティソフト(ダウンロードするとトロイの木馬系ウィルスに感染する)を売りつけられたりする。
最近のウィルスは、数年前までよく見られたイタズラ目的の愉快犯とは異なり、金銭詐取を目的とする組織的なものに変化している。しかも、自分1人の感染で済まず、PCに記憶されているアドレスのユーザーすべてを巻き込むことも多い。寄付する場合は、信頼できる団体を選ぶよう、トレンドマイクロでは勧めている。
(小長 洋子 =東洋経済オンライン)
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