クロアチア戦「前半耐えて後半勝負」は通用するか 久保、鎌田らの攻撃センスを生かす秘策に期待
今回も切り札として期待されるのは、今大会2ゴールの堂安律、1ゴールの浅野、「戦術・三笘」と指揮官も貢献する三笘らだが、ここまでなかなか攻撃面で異彩を放てていない最年少21歳の久保建英(レアル・ソシエダ)、エース級の働きが期待された鎌田大地(フランクフルト)あたりのブレイクもぜひ求めらたいところだ。
特に久保は先発したドイツ、スペイン戦で前半のみで交代。守備に忙殺され、本来の攻撃センスを出し切れないまま、ピッチを去るケースが続き、不完全燃焼感でいっぱいだ。
「今日(スペイン戦)の交代は僕は予想してなかった。正直、個人的なことだけを言わせてもらうとすごい悔しかった。前から行くのであればもっとできたと思いますし、ボールが足元についてたし、取られる気はしなかったので、もっと僕のところにボールくれと思ってました。コンディションはいいので、次チャンスがあればという気持ちですね」とプライドの高い若武者は反骨心を前面に押し出した。
本来の攻撃センスを発揮できない久保と鎌田
彼にしてみれば、東京五輪でともに攻撃の主軸を担った堂安が凄まじい活躍をしているのに、自分は守備的スタイルの前半に起用されてチャンスらしいチャンスがないという悔しさも強いのだろう。ただ、チームスポーツである以上、こういう起用法もやむを得ない。21歳の久保もそれを理解したうえで「次こそは」と意気込んでいる。
鎌田にしても、今季欧州で公式戦12ゴールと気を吐いていただけに、今大会全3戦でスタートから出ているのに得点に絡むシーンが非常に少ないのは気がかりだ。
「僕たちのポジション(2シャドウ)は自分もタケ(久保)もつねに守備に追われて犠牲になるシーンは多かった。でもあれがやり方としては機能したと思う」とスペイン戦後の鎌田は与えられたタスクをこなしつつも、本来の攻撃センスを出し切れないもどかしさもにじませた。
スペイン戦で出番のなかった背番号10・南野拓実(モナコ)を含め、ここまで結果を残せていない面々をどう生かしていくのか。そこもクロアチアに勝つための重要なポイントだろう。今大会は采配的中率が非常に高い森保監督だけに、次戦は新たな秘策を見せてほしいものである。
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