大金をすっかり騙し取られる人の5つのパターン 甘い投資話には罠があると疑らなければならない

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たとえば、10万円でできる投資の話があったとします。

「10万円を投資してくれたら、1カ月で300万円になるかもしれないけど、0になるかもしれない」

このようなケースで、いまだかつて本当に300万円になった人は周りにいるでしょうか? おそらく、いないと思います。そして、10万円は返ってこないでしょう。

また、たとえ詐欺の被害に遭った場合でも「悔しいけれど、仕方がない。10万円はまあ勉強代だと思おう」などと、たいていの被害者が泣き寝入りします。しかも、誰にも知られないようにして。

このように、詐欺に遭う投資金額はたいてい1000万円未満です。「これくらいの額なら安心して投資できる」と感じる話こそ、じつは危ない罠なのです。

有名人などは、詐欺に遭ったことを公にしたくないので被害額が1億円を超えるケースもありますが、私たち一般人の場合は「少額」の投資話に注意が必要です。

特徴その③「年利20%以上」の話を鵜呑みにしてしまう人

私の元に来た、心に残っている詐欺案件をご紹介します。

「FXの自動売買を利用したシステムで、最低でも月利5%。ファンドがしっかりしているので元本割れのリスクも基本的にありません」

「年利のような月利」は詐欺の典型的キーワード

万が一、知人からこのような話が来たら、今すぐその知人を捨てなければいけません。

なぜならば、「月利5%」というのは衝撃的な数字だから。単利で計算しても「年利=5%×12ヶ月=60%」になります。複利で計算すると「年利79.6%」になります。〝最低でも〟ということは、それ以上の利益を約束しているわけです。

考えてみてください。

世界的に尊敬されている投資家のウォーレン・バフェット氏ですら、年利の上限は20%ほどです。それを軽々と超える儲け話を、どうやって信じろというのでしょうか? また、そんなに凄い案件を、事業主はどうして他人に教えているのでしょうか?

「年利のような月利」は、詐欺の典型的キーワード。もちろん時々例外はありますが、ビギナーのうちは「年利20%」を超えている投資話は詐欺だと判断して、避けるのが良いでしょう。

特徴その④「ポンジスキーム」のことを知らない人

圧倒的に多い詐欺に「ポンジスキーム」という仕組みがあります。近年、テレビタレントさんが引っかかったのでメディアでも話題になりました。チャールズ・ポンジという人が編み出した詐欺の仕組みで、わかりやすく言えば自転車操業です。

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