高級「ガトーショコラ」ヒットさせた彼の驚く挑戦 徹底した材料へのこだわり等で人気を集める

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
ケンズカフェ東京の特撰ガトーショコラ (写真:ケンズカフェ東京提供)

ガトーショコラはフランス語でチョコレートケーキを意味する。しっとりとした食感と濃厚な味わいで、老若男女を問わず、親しまれているスイーツだ。

家庭でつくるのはもちろん、洋菓子店で購入し、自分用に食べたり、手土産に持っていったりと、日常的に接する機会が多い洋菓子の1つではないだろうか。

そんな庶民的なスイーツを高級路線にのせたのが、1998年に創業した「ケンズカフェ東京」だ。食べログでは4点以上が上位0.1%未満に位置しているが、「ケンズカフェ東京」は4点近くの点数をキープし、いくつものアワードも獲得している。

ケンズカフェ東京、総本店の外観(写真:ケンズカフェ東京提供)

ケンズカフェ東京はそれまで1本がせいぜい1000円強だったガトーショコラを、3000円で販売し“高級ガトーショコラ”というマーケットを開拓した。

徹底的な材料へのこだわり

人気の理由の1つが、徹底的な材料へのこだわりだ。最も重要となるチョコレートは、世界トップクラスのチョコレートメーカーであるイタリア・トリノのドモーリ社が、同店のためにつくったオリジナルブランド「KEN’S BLEND CRIOLLO(ケンズブレンドクリオロ)」を使用する。

バナナのようなニュアンスをもつチョコレートで、魅惑的な香味を放つ。バターは国産で最高峰ともいわれる「カルピス(株)バター」を使用し、上質な軽やかさを追求した。卵はオープン当初から仕入れている農場から直送されており、鮮度が高くてコクがある。

そのほかにも、小麦粉を一切加えないグルテンフリーであったり、常温・冷蔵・レンジと、温度状態によって「3つの食感」を味わえたり、ケンズカフェ東京の厨房でのみ製造し、1つひとつ手作りであったりと、特筆するべき点は多い。

そんなケンズカフェ東京のオーナーシェフは、氏家健治さんだ。1968年東京生まれで、ホテルオークラ東京、赤坂アークヒルズクラブといった高級店で修業を積んできた。氏家さんは1998年に29歳の若さで独立し、ケンズカフェ東京を開業した。

次ページ最初はイタリアンレストランとして開業
関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事