3時間以上の映画が最近増えたなるほどな事情 長時間化の背景にNetflixとマーベルの存在

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バビロン
『バビロン』の上映時間は3時間を超える© 2022 Paramount Pictures. All Rights Reserved.

映画の尺は、基本的に2時間。ハリウッドで、その“常識”に少し変化が出てきている。この秋から冬にかけて公開される映画は、賞狙いの秀作、娯楽大作にかかわらず、2時間半超えのものが目立ち、中には3時間超えもあるのだ。

娯楽大作系でいうと、たとえば現在公開中の『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』は2時間41分。来月に公開を控える『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』の上映時間は、まだはっきりしないものの、3時間以上と言われる。

賞狙い系では、デイミアン・チャゼル監督(『ラ・ラ・ランド』)の『バビロン』が3時間8分。アレハンドロ・G・イニャリトゥ監督(『レヴェナント:蘇えりし者』)の『バルド、偽りの記憶と一握りの真実』は、ヴェネツィア国際映画祭で上映した最初のバージョンよりカットされても、まだ2時間39分もある。今のところアカデミー賞作品部門のフロントランナーと位置付けられているスティーブン・スピルバーグの『ザ・フェイブルマンズ』も、2時間31分だ。

長い映画は受け入れられなかった

かつて、長い映画は、スタジオにも、興行主にも嫌われ、なかなか作らせてもらえなかった。1日に上映できる回数が減って、全体として稼げる額が減るからだ。しかし、10スクリーン以上を持つシネコンが世界に普及し、大人気シリーズ映画の新作が出るとその半分近くを占領して1日中上映し続けることで、それはあまり問題ではなくなった。だが、理由はそれだけではない。長い映画が増えた背景には、Netflixとマーベルの存在がある。

メジャースタジオは、近年、予算はかかっても巨大な見返りが期待できるスーパーヒーロー映画やアクション映画をラインナップの中心に掲げ、たいして儲からない大人向けのシリアスな作品を敬遠するようになってきた。そのため、巨匠と呼ばれるレベルの監督でも、自分の作りたい映画を作らせてもらうのが困難になっていた。そこへ喜んで受け皿となったのが、Netflixだ。

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