窮地の岸田首相、政権維持へ表沙汰にできない秘策 閣僚辞任ドミノで支持率落ちても強気なワケ

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16日の日本の国会は「首相不在で開店休業状態」だったが、岸田首相が参加しているインドネシア・バリ島でのG20(20カ国・地域首脳会議)開催中に飛び込んだ「ロシア製ミサイルがポーランド東部の村に着弾した」との情報に、G7と北大西洋条約機構(NATO)が緊急首脳会合を開催する事態となった。その後、バイデン米大統領が「ロシアから発射されたとは考えにくい」と述べたが、国際社会は緊迫した。

さらにこれと同時進行で、アメリカでトランプ前大統領が次期大統領選出馬を高らかに宣言したことが世界中で速報された。「まさに、国際情勢は物情騒然の様相」(外務省幹部)だ。

求められる「身命を賭して国を守る決断」

これにより、かねて岸田首相が指摘してきた「日本にとって戦後最大の危機」がますます深刻化するのは明白。だからこそ与党内からも「宰相としての決断と実行が、日本の未来を決める。政権維持の策謀などは論外」(自民長老)との声が相次ぐのだ。

このため、政界では「岸田首相が身命を賭し、『チーム岸田』を率いて国を守るための決断と実行に邁進しない限り、任期途中での政権崩壊は避けようがない」(同)との厳しい見方も広がるが、当の岸田首相にその覚悟があるのかどうか……。

泉 宏 政治ジャーナリスト

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いずみ ひろし / Hiroshi Izumi

1947年生まれ。時事通信社政治部記者として田中角栄首相の総理番で取材活動を始めて以来40年以上、永田町・霞が関で政治を見続けている。時事通信社政治部長、同社取締役編集担当を経て2009年から現職。幼少時から都心部に住み、半世紀以上も国会周辺を徘徊してきた。「生涯一記者」がモットー。

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