幹部直撃!アリババ「独身の日」取引額非公表の訳 中国人消費者の「欲しいもの」が変化している

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アリババは今年から独身の日の取引総額発表をやめた。写真は2020年の独身の日に取引総額を発表した際のもの(写真:アフロ)

「中国の消費は、規模から質への転換期を迎えている」

中国最大のECセール「独身の日セール(ダブルイレブン)」が終わって3日後の14日、アリババグループで消費者向け小売り事業を統括する劉鵬氏は日本に飛んだ。

都内で筆者の取材に応じた劉氏は、今年のセールで恒例となっていたGMV(取引総額)の発表を取りやめた背景や、コロナ禍後初の海外渡航で日本を選んだ理由について語った。

アリババを方針転換させた「変化」

2019年以来3年ぶりに海外渡航し、日本の地を踏んだ劉氏が最初に目を留めたのは、迎えのスタッフから渡された不織布マスクだった。

「マスクの生地が肌にぴったり密着し、耳にかけるゴムは長時間装着しても痛くならない工夫が凝らされている。これが日本ブランドの品質であり、細やかさだと感心した」

独身の日
アリババグループのBtoC事業を統括する劉鵬氏(撮影:尾形文繁)

日本ブランドの商品はアリババのECプラットフォーム「Tmall(天猫)」の独身の日セールにおいて、国・地域別GMVランキングで昨年まで6年連続首位をキープしている。

今年は物価高やゼロコロナ政策などを背景に景気が減速しているが、「日本ブランド」は変わらぬ強さを見せた。世界各地で入国規制が緩和される中、劉氏が真っ先に日本を訪問したのはアリババと取引のある日本企業と直接意見を交わしたかったからだ。

同グループが2009年に始めた独身の日セールは年々大型化し、2021年はアリババだけで約10兆円のGMVをたたき出して世界の注目を集めた(外部配信先では図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際は東洋経済オンライン内でお読みください)。

しかし今年は、盛大なカウントダウンイベントとGMVの発表を取りやめた。

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