カウンセリングでは、どれがチャッターで、どれが自分の本音なのかを見分けていきますが、その中で、『Chatter(チャッター)』に書かれているメソッドを取り入れています。
特に、第4章「他人の視点を手に入れる」で紹介されている、「自分を3人称で呼ぶ」というテクニックは、効果を実感しています。「私は」ではなく、「○○は」と、自分の名前を呼ぶことで、チャッターに巻き込まれず自分を客観視できるというテクニックです。
「自分はダメだ」という思いと距離をもつ
カウンセリングでは、周りから「すごくがんばってるね」と言われるのに、自分ではそうは思えず、ますますがんばり続けて疲れてしまうというご相談があります。
人手が少ない中で業務を回しているなど、客観的にみれば十分にがんばっているのですが、同僚のことは「すごい」「がんばってる」と思えても、自分自身のがんばりはカウントされないんですね。
「自分はまだできていない」「他の人はもっとやっている」といったチャッターに巻き込まれて、「自分はダメだ」という結論に戻ってしまうのです。そんなときに、「私は」ではなく自分を名前で呼ぶことで、はっと我に返ったように、自分の仕事ぶりを認められることがあります。
このメソッドは私自身もよく使っています。子育てとカウンセリング、本の執筆をしていますが、子育てだけで気力を使い切ってしまい、「今日も原稿を進められなかった」と落ち込むことがよくあります。
そんな時、自分のことを「友紀ちゃんは」と、あえて「ちゃん」付けで呼びながら1日を振り返ります。すると、「なにもできなかった」という思いと距離ができて、今日はメールも出したし、カウンセリングをしたし、ご飯も作ったな、と素直に思い出せます。意外とがんばっていたなと思えるのです。
「ちゃん」付けで呼ぶのには、理由があります。
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