「繊細さん」にも役立つチャッターのテクニック 問題と距離を置くことで自分らしく生きられる

✎ 1〜 ✎ 3 ✎ 4 ✎ 5 ✎ 最新
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

カウンセリングでは、どれがチャッターで、どれが自分の本音なのかを見分けていきますが、その中で、『Chatter(チャッター)』に書かれているメソッドを取り入れています。

特に、第4章「他人の視点を手に入れる」で紹介されている、「自分を3人称で呼ぶ」というテクニックは、効果を実感しています。「私は」ではなく、「○○は」と、自分の名前を呼ぶことで、チャッターに巻き込まれず自分を客観視できるというテクニックです。

「自分はダメだ」という思いと距離をもつ

カウンセリングでは、周りから「すごくがんばってるね」と言われるのに、自分ではそうは思えず、ますますがんばり続けて疲れてしまうというご相談があります。

人手が少ない中で業務を回しているなど、客観的にみれば十分にがんばっているのですが、同僚のことは「すごい」「がんばってる」と思えても、自分自身のがんばりはカウントされないんですね。

「自分はまだできていない」「他の人はもっとやっている」といったチャッターに巻き込まれて、「自分はダメだ」という結論に戻ってしまうのです。そんなときに、「私は」ではなく自分を名前で呼ぶことで、はっと我に返ったように、自分の仕事ぶりを認められることがあります。

このメソッドは私自身もよく使っています。子育てとカウンセリング、本の執筆をしていますが、子育てだけで気力を使い切ってしまい、「今日も原稿を進められなかった」と落ち込むことがよくあります。

そんな時、自分のことを「友紀ちゃんは」と、あえて「ちゃん」付けで呼びながら1日を振り返ります。すると、「なにもできなかった」という思いと距離ができて、今日はメールも出したし、カウンセリングをしたし、ご飯も作ったな、と素直に思い出せます。意外とがんばっていたなと思えるのです。

「ちゃん」付けで呼ぶのには、理由があります。

次ページ幼い頃に傷ついた心を癒やしていく
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事