着物を買ってみたいと思う人に伝えたいコツ3選 1店に絞らず、できれば専門店、着物は1枚でいい

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着物を着こなし、長く着物を楽しむために必要なことの1つは着物よりも帯や小物を集めることです。

女性なら1枚目の着物として色無地をおすすめしています。

色無地は、絹の白生地を一色で染めた着物で、一見柄のない着物ですが、よく見ると生地に模様が織り込まれていて立体的で美しい着物です。無地に見えるので、どんな色柄の帯を合わせてもまとまり、着物デビューしたばかりの人でもコーディネートが簡単です。礼装用の袋帯を合わせて「式」がつくフォーマルシーンにも着ていけますし、カジュアルな名古屋帯や半幅帯を合わせてワンピース感覚でオフのお出かけにも気軽に着ることができます。

帯ならば手軽に探せる

たとえば自分に合う色無地を1枚見つけたら、カジュアルからフォーマルまで帯を5本、そして帯締めと帯揚げを絵の具のパレットのように異なる色を10パターン集めると、50パターンの着回しができます。

着物1枚買うのは高価でも、帯ならばもっと手軽に探すことができます。帯揚げや帯締めは1000円台から販売していますし、革ベルトやスカーフを帯揚げと帯締め代わりに使ってカジュアルなコーディネートにもできます。コンセプトの異なる着物専門店で帯揚げと帯締めを1セットずつ集めていくだけで、幅広いコーディネートができるようになります。

男性の着物も、着物はスーツ、帯はネクタイと考えてみるといいでしょう。まずはベースの着物をいつも着こなしているスーツの色から選ぶと、着物を始めやすくなります。そして、ベースの着物が一着を見つかったら、あとはネクタイのように帯を変えていきます。

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洋服でもスーツよりネクタイのほうが数多くお持ちではないでしょうか? 同じように、帯の数を増やしていけば良いのです。帯は装いの中で面積が小さく、ネクタイよりも顔から離れているため、いつもは身につけない色柄でもチャレンジしやすいアイテムです。

男性の帯は江戸時代からの定番、正統派な「博多献上」の帯が一般的ですが、最近は個性的でお値段も手頃なプリントの帯も増えています。カラフルなグラデーションの帯、動物柄、花柄なども帯なら取り入れやすいです。

着物は基本の形が変わらず、帯や小物次第で無限のコーディネートができる衣装です。最近はリサイクルの着物や帯も増えているので、まずはリサイクルで探すことも選択肢の1つです。集めるなら着物より帯や小物と考えることで、1枚の着物を長く着続けることができ、経済的にもエコロジーの観点からもとても効率的なのです。

上杉 惠理子 和装イメージコンサルタント、「和創塾 ~きもので魅せる もうひとりの自分~」主宰

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うえすぎ えりこ / Eriko Uesugi

法政大学社会学部、一橋大学大学院社会学研究科修士課程修了後、株式会社エステムを経て、星野リゾートに入社。担当した北海道のリゾート トマムの業績回復と会社の急成長を目の当たりにし、ビジョン·戦略·行動力があれば現実を変えられることを実感。自分を変えた着物の真の魅力を伝え、着物文化を次世代に受け継ぎたいと、2015年日本初の和装イメージコンサルタントとしてダブルワークから起業する。「難しい·苦しい·お金がかかる」と思われている着物を、「誰でもできる·身体に楽·高コスパ」で、女性ひとりひとりの魅力を引き出す勝負服として、コーディネートや着用シーンなどを提案する。

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