岡野バルブ製造は東電の福島第一・第二原発の事業所被災。従業員無事だが原発事故の影響懸念【震災関連速報】
東京電力など電力向けの大型高温高圧バルブの国内最大手、岡野バルブ製造は東北地区にある事業所のほか、定期検査で出張していた社員が東日本大震災で被災した。建物などが被害を受けたが、全社員の無事が確認できたという。
被災したのは、東電の福島第一原発内にある福島第一事業所兼東北営業所(福島県大熊町、社員約80人)、東電・福島第二原発近くにある福島第二事業所(福島県楢葉町、同約70人)、さらに東北電力の東通原発(青森県東通村)の定期検査で出張工事中だった社員約50人と、同じく東北電・女川原発(宮城県女川町および石巻市)の定検で出張工事中だった社員7人。
福島第一事業所兼東北営業所と福島第二事業所は借地上の建物が被害を受けた。倒壊は免れたが、窓ガラスが割れたり、備品が落下したという。また、女川原発にいた7人は地震発生から2日ほど連絡がとれなかったが、全員が避難していることがわかった。
被災時点で女川原発の定検はほぼ終了しており、定検工事最盛期だった東通原発も被害はほとんどなかったもようだが、現在、福島地区の社員は原発事故に伴う放射能の放出による被曝を避けるために避難中で事業再開のメドは立っていない。建物などの物損は軽微ながら、業績面への影響は出てきそうだ。
(柿沼 茂喜 =東洋経済オンライン)
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