右派利用が急拡大「トランプのSNS」侮れない正体 トゥルース・ソーシャルはツイッターになるか
「一般株主を保護すべき存在であるにもかかわらず、SECは政治的目的で違法な標的攻撃を行い、一般株主に故意に損害を与えている。そうした行為には重大な代償が伴うということを知るべきだ」
ランブルにもコメントを求めたが、返答はなかった。
新旧SNSで過熱する「右派の戦闘」
ランブルとトランプ・メディアがタッグを組めば、ツイッターに代わる強力な保守派のプラットフォームになる可能性がある。トゥルース・ソーシャルにとってこうした動きが大きな意味を持つのは、イーロン・マスク氏が440億ドルで買収を完了させたツイッターと競合するおそれが強まっているためだ。
マスク氏はツイッターのコンテンツ規制を緩めると約束しており、実際にそうなれば保守派の一部でトゥルース・ソーシャル離れが起きるかもしれない。トランプ氏自身も含めて、だ。さらに、以前はカニエ・ウェストの名で活動していたラッパーのYe(イェ)もパーラーの買収を計画。これも、保守派のソーシャルメディア利用に変化をもたらしかねない動きとなっている。
「イーロンは好きだが、私はトゥルースにとどまる」。トランプ氏はマスク氏によるツイッター買収完了後に行われたフォックス・ニュースのインタビューで、このようにコメントした。
トランプ氏は今もトゥルース・ソーシャルのレゾンデートル(存立理由)であり続けている。シミラーウェブのデータによると、連邦捜査局(FBI)が機密文書を押収するためトランプ氏の邸宅「マールアラーゴ」を家宅捜索した日、トゥルース・ソーシャルのウェブトラフィックはそれまでの平均の2倍を突破した。
その数日後、武装した男性がシンシナティのFBI支局に侵入しようとして、銃撃戦の後、警察に射殺される事件が起きた。捜査当局が発表したリッキー・シファーという容疑者の氏名で登録されていたトゥルース・ソーシャルのアカウントから行われたマールアラーゴの家宅捜索に関する投稿は、フォロワーにこう呼びかけていた。「必要なものはすべて用意し、戦闘に備えよ」。
(執筆:Stuart A. Thompson記者、Matthew Goldstein記者)
(C)2022 The New York Times
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら