総合コンサル首位、アクセンチュア日本法人の江川昌史社長。美大や芸大を回るほど「アート人材が重要」と説く。
──ここまで成長を遂げた要因はどこにあるのですか。
2015年4月に社長就任の打診が来たとき、社内は激しい働き方をしていた。そこで取り組んだのが今も続く独自の働き方改革「プロジェクトプライド」。残業時間を減らし、ハラスメントを撲滅し、女性や外国人が働きやすい会社にした。1年もすると、いい人材が入り、女性比率も上がった。
かつては“左脳集団”で、論理が勝つ世界だった。しかし、デジタル分野を進めるにはクリエーティブやエンジニアなど多様な人材が必要で、そうした人に選ばれる会社にしなければ成長はない。
戦略とITの間をつなぐ人が必要だ
──上流から下流まで社内で完結する体制を築いています。
戦略コンサルの目線を理解するITの人は少ないし、戦略コンサルもITの現場を理解できる人は少ない。間をつなぐ人が要るし、すべてやろうと思ったら、1つの器の中にいないとできない。歴史的に戦略コンサルが偉いという雰囲気があったが、チームとして同列に扱うように処遇して、意識改革も進めてきた。
アクセンチュア全体で、日本の存在感は圧倒的に上がっている。国別の売上高ランキングも就任当初の7位から2位まで上がった。今では日本で進めてきた手法を諸外国でまねしている状況だ。
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