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ソフトバンクグループの税負担は本当に適正か 持ち株会社に二重課税するのは理にかなわない

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大手紙でソフトバンクグループの税負担の少なさが取り上げられた。かねて同社には似たような疑いがかけられてきたが、問題を1つ1つていねいに見る必要がある。

ソフトバンクグループの孫正義氏
ソフトバンクグループといえば、公認会計士や税理士なら誰もが注目する銘柄だ(撮影:尾形文繁)

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今年8月20日付の日本経済新聞電子版に「ソフトバンクグループ(SBG)、繰り返す法人税ゼロ 税制見直し議論も」という記事が掲載された。ソフトバンクグループといえば投資家だけでなく、公認会計士や税理士も最も注目する企業である。

いわく、ソフトバンクグループは2007年3月期以降の15年間、法人税が生じたのは4期だけで、ほとんど税金を払っていない。合法ではあるが、税負担の軽さについて、現在の税制が妥当かなどの議論を呼ぶと指摘している。

この件では議論が混乱する要素が2つある。1つはソフトバンクグループという名称、もう1つは単体決算と連結決算の違いだ。

グループでは各事業会社が税を負担している

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まずソフトバンクグループという名称について。「ソフトバンクグループ株式会社」は孫正義氏が会長兼社長を務める純粋持ち株会社である。持ち株会社は子会社の株を保有、管理・監督をする機能を持ち、収入は子会社からの配当や経営指導、受託料などになる。

世間が持つ「ソフトバンクグループ」のイメージは、持ち株会社、通信事業の「ソフトバンク株式会社」、ヤフーやLINEのサービスの「Zホールディングス株式会社」、ビジョンファンドなどを含む、グループ全体を指すことが多い。

この前提で、ソフトバンクグループがほとんど税金を支払っていないとなれば、それはおかしいとなる。が、21年3月期、22年3月期の連結キャッシュフロー計算書では、通信会社のソフトバンクだけで4000億円弱の法人所得税を支払ったと記載されている。

次ページ確かにSBGの単体決算で税金はわずか
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