NHKが乗り出す「ネット同時配信」の衝撃

風雲急を告げる日本の動画配信市場

たとえばサッカーW杯などのスポーツ中継は、自宅などのテレビでライブで見たがる視聴者の多いキラーコンテンツ。これをもしNHKがネットで同時配信するようになれば、視聴者はどこでも番組を見られるようになる。民放が数十億円にも上る制作費を投じて同じ試合の放映権を獲得しても、テレビ放送の視聴率は低下し、つれて視聴率を指標とする広告収入も減る。

民放は「見逃し配信」で対抗

こうした中で民放キー局が相次いで乗り出しているのが、テレビ番組の「見逃し配信」サービスだ。これは、テレビで一度放送した番組を放送終了から最大7日間、ネットで無料視聴できるというもの。2014年1月に日本テレビが開始したのを皮切りに、民放キー各局が参入した。

他局に先駆けて開始した日本テレビは、現在16番組の見逃し配信を行っている。同社が実施したアンケートでは、見逃し視聴をした人の6~7割がその後、テレビ放送で視聴。利用者の構成比を見ると、20代前半の比率が地上波放送の3倍となっており、狙いどおり、テレビを見ない若年層が番組に触れる機会を増やすことにつながっている。

同社は無料ネット配信の収益化にも積極的だ。2014年7月から、見逃し配信の番組内に、地上波放送とは別売りの広告枠を設けて販売している。ネット広告はテレビCMと比較すると安いイメージがあるが、視聴者1人当たり単価としては、テレビのスポットCMの5倍という強気の値付けも試している。

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