旧統一教会に質問権行使で「河野氏」存在感増す訳 岸田首相にとっては「引くも地獄、進むも地獄」

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岸田派幹部の1人も、「さすがに解散命令請求は無理じゃないか。請求しても裁判所が認めない可能性だってある。しかし、調査を始めたのに請求が無理だとなると、旧統一教会に逆にお墨付きを与えることになってかえって批判を浴びる」と懸念を示している。

また立憲民主党の幹部は、岸田首相が進退窮まるのではないかとの見立てを示した。

「調査を始めたら解散命令請求までいかなければ国民は納得しない。しかしそうすれば旧統一教会は必死に反撃して来るだろう。何が出てくるかわからない。岸田さんは引くも地獄、進むも地獄だ」

解散命令請求に向けた動きは政局の火種に

安倍晋三元首相の銃撃事件をきっかけに浮上した、旧統一教会問題の落としどころはまだ見えない。

岸田首相は解散命令請求まで進む覚悟があるのか、検討会に押される格好で調査だけ行って腰砕けになるのか。河野氏は果敢に旧統一教会問題に取り組む先駆者なのか、スタンドプレイに走るポピュリストなのか。

解散命令請求に向けた動きは、「ポスト岸田」をにらんだ自民党内の権力闘争も絡んで、政局の火種になる可能性をはらんでいる。岸田首相の判断力が問われるのはもちろんだが、日本政治の良識と対応力が試されることになるだろう。

青山 和弘 政治ジャーナリスト、青山学院大学客員研究員

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あおやま かずひろ / Kazuhiro Aoyama

元日本テレビ政治部次長兼解説委員。1992年日本テレビ入社。1994年に政治部に異動し、以来羽田政権から石破政権まで16の政権を取材。野党キャップ、自民党キャップ、ワシントン支局長を歴任し、国会官邸キャップを2度6年に渡り務める。与野党、省庁を問わない幅広い人脈を持ち、分かりやすい解説には定評がある。2021年に独立し、メディア出演、記事執筆など精力的に活動している。HP:青山和弘オフィシャルウェブサイト

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