次は、走りである。スバルでいうところの「動的質感」の領域だ。正直なところ、筆者が走行前に予想していたのは「ほどほどの改良」というイメージだった。
なぜならば、初代XVから2代目XVへの進化が極めて大きかったからだ。インプレッサから導入した新型車体「SGP:スバルグローバルプラットフォーム」によって、その走りは激変したといってよい。

SGPは、スバルとして実質的に10数年ぶりとなる全面的なプラットフォームの刷新であり、一般的にこうした技術領域における投資には数百億円が必要と言われている。
その後、SGPはフォレスター、「レヴォーグ」と採用モデルが増える中で、レヴォーグから「フルインナーフレーム構造」と呼ぶ溶接と組み立て工法を導入し、今回のクロストレックでも採用している。

そのほか、構造用接着剤の塗布範囲を増やしたり、フレームやメンバーといった車体構造物の取り付け部の締結を強化。リアサスペンションのサブフレームの剛性強化など、細部にわたる措置を施している。
しかし、これらはあくまでもSGPに対する改良で、初代と2代目を乗り比べたときに感じた“感動レベル”の衝撃は、今回のクロストレックでは味わえないだろうと勝手に予想していたのだ。
ダイレクト感が増した走り
実際にクロストレックに乗ってみると、予想に反して“感動に近い大幅改良”を実感した。まずAWD(4輪駆動)車でコースインすると、ドライバーの操作に対してクルマの応答性が明らかに上がっていることがわかった。

ドライバーからの“入力”という観点では、パワーステアリングに2ピニオン電動式を採用し、また操舵角に応じてギア比が変化するバリアブル・ギア・レシオを採用したことが大きい。また、ブレーキを電動ブースターにしたことで、ハイブリッド車(e-BOXER)としてのブレーキの違和感が消えている。
ドライバーの入力に対するダイレクト感が増したうえで、クルマ全体の動きの“つながり感”が俄然、良くなっていていた。
そのあと、2代目XVのe-BOXER(AWD)モデルに乗ってみると、その違いに驚いた。こちらは、ドライバーの入力に対するクルマの動きが“やや緩慢”に感じられ、最初にクルマが“ゆさっと”動いてから“じんわり”と旋回するイメージだったのだ。
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