マツダ「2%戦略」大成功でもたった1つ残る課題 時系列分析に見たマツダのブランド戦略の課題
エクステリアだけでなく、ボディの塗装からインテリアの質感まで、マツダの強いこだわりがユーザーに評価されている。デザインについての国際的な評価の高さは周知の通りであり、実際に多くの賞を受賞している。
一方、「スポーティ」「環境にやさしい」「経済的」のイメージは低下している。「スポーティ」はSUVをラインナップの中心に据えたことで、「ロードスター」や「RX-8」が築き上げたキャラクターが弱まったからだろう。
「環境への配慮」は、他メーカー各社と比較すると電動化モデルの数で見劣りする点や、クリーンディーゼルに対する市場の評価が、マツダの狙いと必ずしも合致していないことがうかがえる。「経済的」がポイントを落とす理由は、前述の1台当たりの平均売価にも表れている通り価格帯の上昇が理由であろう。
内外装は高評価でも課題あり
他メーカーと比較した際に、マツダのエクステリアやインテリアはどのように評価されているのか。各社のオーナーによる評価を見てみよう。
各質問とも「とても好印象を持っている」~「とても悪印象を持っている」の7段階で回答してもらい、そのうちもっとも評価の高い「とても好印象を持っている」と、その次に評価の高い「好印象を持っている」の結果をまとめている。
マツダは、エクステリア評価では約3割が、インテリア評価では約4人に1人がトップの「とても好印象」と答えている。これは上記10メーカーの中でも、1位だ。これまで述べてきたようなマツダの特徴が、そして2015年から掲げる「CAR as ART」の哲学が、市場に届いており高評価につながっていることが表れている。
しかし、インテージの自主調査データより「メーカー再購入意向」という指標を確認すると、課題も見えてくる。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら