スペイン「フリーゲージ列車」どんな仕組みなのか 日本仕様は?聞くと「相談してくれれば喜んで」
ドイツ鉄道(DB)は、同社が誇る高速列車ICE(インターシティ・エクスプレス)の新規車両として、
機関車1両+17両の客車で1組の編成とし、全部で23編成
タルゴ社は軌間可変式ではない車両を持ち込んだわけだが、
ただ、タルゴといえばやはり軌間可変車両が有名だ。そこで、「日本では、狭軌と標準軌との変換が可能な車両の開発で頭を悩ませている」とタルゴの展示ブースで説明に当たっていたスペイン人エンジニアに話すと、「我が社では、狭軌から標準軌への変換車両は造ったことがない。しかし、相談してくれたら喜んで我が社のエンジニアが解決に当たるに違いない」と“お誘い”の言葉をかけてくれた。
ただ、メーターゲージ(1000mm)や、日本の狭軌(1067mm)といった狭い軌間では、変換機構やトラクションモーター、ブレーキのための車輪間のスペースに制限もあり、実用化が難しいとされる。今のところ、標準軌よりもさらに広い軌間に変換する車両しか造ったことがないタルゴにとって「標準軌―狭軌直通」の車両を造るのはかなり挑戦的と言える。
日本向けもできる?
しかし、長年の軌間可変車両生産の歴史を誇る同社の経験を考えると、時速300km超のソリューションをなんらかの形で提示するというのも夢物語ではない。海外への輸出経験も豊富なタルゴは、やはり軌間が異なるロシア向けに西欧乗り入れ用の長距離列車車両を納入していたりもする。
今回の西九州新幹線の開通では、博多―長崎間をつなぐに当たり「リレーかもめ」から「かもめ」へ、武雄温泉駅で対面乗り換えという方式が採用されたが、新幹線ができたことで「同じ車両に乗ったまま目的地まで移動したいという要望」はさらに高まることだろう。
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