東上線、川越周辺「小江戸風情」以外に何がある? 都心の駅と勘違いする人がいる「霞ヶ関駅」も

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「もう1つ、この駅は団地の駅なんです。駅の南側には団地があるんですけど、新しくきれいになっていて、駅前には大きな広場と商業施設もあります。北側にもペデストリアンデッキができていて」(眞塩管区長)

団地のある南側の駅前広場から上福岡駅を見ると、真新しい広場と団地と商業施設、その中に古式ゆかしい橋上駅舎という独特な雰囲気を持つ風景。そしてその駅越しに見える北側には、東武ストアの駅ビルが堂々とそびえる。

上福岡駅の古くからの町の中心は北側にあったようで、北口に降りてみるとペデストリアンデッキから昔ながらの路地が入り組んだ商店街へ通じてゆく。古い橋上駅舎と南北の町並み。そこそこのにぎやかさもありながら、総じて庶民的な雰囲気のただようこの町もまた、“住みやすさ”にかけてはほかの駅に負けていないのだろう。

「上福岡といったら七夕祭りも有名なんです。このあたりではかなり規模の大きなお祭りですね。近くにはイオンタウンもできて、ますます住みやすい町になっていくと思いますよ」(眞塩管区長)

川越以外の川越の駅

上福岡駅からさらに上り方は以前も歩いたふじみ野駅から志木、朝霞台へと続いてゆく。なので今回の旅は短いけれどもこのあたりで打ち止めにしよう。

東京の都心から30分程度の場所にして、川越という一大観光地を中核に持ちながら、その周囲をそれぞれ個性を持った駅が取り囲む。都心への通勤のしやすさにかけては東上線の存在がそれを保証してくれるし、自然もあれば庶民的な商店街もある。“川越以外の川越の駅”の旅。おきまりの観光地の旅だけでなく、こうした駅歩きをしてみると、新たな発見があるものなのだ。

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鼠入 昌史 ライター

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そいり まさし / Masashi Soiri

週刊誌・月刊誌などを中心に野球、歴史、鉄道などのジャンルで活躍中。共著に『特急・急行 トレインマーク図鑑』(双葉社)。

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