日本に多い「外国人お断り物件」根底にある大問題 「貸さない大家」の意識変える不動産屋の存在
こうした大家に対してグローバルコーエイは、さまざまなサポートを提供すると説明する。例えば、ゴミの出し方など、入居者が物件や地域の規則を理解できるように十分な資料を入居者に提供したり、入居者が賃貸契約書の中身を内容を十分に理解できるように手助けをするだけでなく、大家が入居者とトラブルになった場合は、同社が間に入ってサポートする。いずれも無料で行っているという。
「これだけの説明をした後に、やっぱり外国人は入居できないか聞いてみるんです。そうすると、外国人には貸したくないと言っていた大家さんが、試しに貸してみようかということになるんです。
それでも断られたなら、『では、外国人の入居者を拒否する理由は、あなたが外国人の入居者を拒否したいから、ということですね』というお話をします。自分が差別しているという自覚を持って頂く以外に、私たちができることはあまり多くはありません。ただ、それで十分なことも多いです」
日本で育ったのに差別される人たちも
私は、マザン氏の説明を聞きながら、日本の不動産会社の中で、これだけ差別に対し、やんわりと押し返すようなことをしている会社がどれだけあるのだろうかと考えた。そう多くはないだろう。これはビジネス的にもリスキーなやり方だ。
私の言葉にならない思いに応えるように、マザン氏はこう付け加えた。「日本で育った人たち(韓国人、中国人、ハーフなど)が、断られて私たちの所にやってくることもあるんですよ」。
「普通の不動産業者は、お客様のために戦わない印象があります。大家さんに『お世話になっております。外国人はOKですか?ダメですか?わかりました。お手数をおかけしました』と言ったように、ただ聞いて、諦めます」とマザン氏。
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