白ビール「ヒューガルデン」最近よく見かけるワケ ステンレス樽からPETへの置き換えも実施
取り扱いの簡易化、低コスト化というメリットもあり、ヒューガルデンの取引先店舗ではほとんどがPETへと置き換わっているそうだ。PET樽は従来の20リットルに比較し12リットルと少量のため、小規模店舗の多い日本の市場に受け入れられやすかったこともある。
また従来のステンレス樽では空になった容器を製造工場に戻して洗浄し、繰り返し利用していた。PET樽の場合はそのまま廃棄できる。
上記のように、味の面でもブランドイメージの面でも進化してきていると見られるヒューガルデン。さらなる認知度アップがこれからの課題となる。
ノンアル市場にも大きな期待をかけているようだ。
ノンアルコールのビールテイスト飲料、「ヒューガルデン ゼロ」を日本市場で初めて展開、8月23日から販売をスタートした。
同商品の大きな特徴は、ビールと同じように醸造した後アルコール分を除去する「脱アルコール製法」を採用し、ビールに近い味わいを再現していることだ。
「お酒を飲まない層」の取り込みが重要
そう言えば、「微アルコール」で売り出したアサヒの「ビアリー」が、ビールに近い飲み応えとしてコロナ禍でヒットした。こちらも脱アルコール製法でつくられている。
「ヒューガルデン ゼロ」はどうか。実際に味わってみると、確かにヒューガルデンからアルコールの匂いを抜いたような味わいだ。その分、素材の味が引き立って感じられるのか、ヒューガルデン特有の甘さがより強く感じられた。
なお、この「ヒューガルデン ゼロ」、ビアガーデンでも平日のランチタイムに先着100杯まで無料で提供するなど、プロモーションに力を入れている。確かにランチに合わせてノンアルビールを飲むなど、食スタイルの新たな選択肢として受け入れられるかもしれない。こうしたノンアル商品が広まることで、これまで飲まなかった人にお酒のおいしさを伝える機会が増えることも考えられる。
同社に限らず、今後のアルコール市場は「お酒を飲まない層」の取り込みが重要になってきそうだ。
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