「HAWK 11」若者も中高年も楽しめる二輪車の深み ホンダが国内専用で投下した1100ccスポーツモデル

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ホンダ「HAWK11」
液晶メーターには大きくスピードがデジタル表示されその周囲をタコメーターが覆う。シンプルでとても見やすい(筆者撮影)

山道に入る。まずは巡航ギヤのままブレーキで減速し、荷重移動を連携させてカーブを走らせる。いわゆるビッグバイクに属するHAWK 11だが車両重量は214kgと軽量だからバイク任せだと400ccクラスのような気軽さがある。ツーリング時、景色に目を配りながらのライディングにはうってつけだ。

ホンダ「HAWK11」
メーターとハンドル回りの位置関係。ハンドルは適度な前傾姿勢だが長距離走行でも無理がないよう前傾姿勢は弱めだ(筆者撮影)

でもせっかくのスポーツバイクである。ギヤを1~2段落とし、先ほどよりもしっかりとした荷重移動でカーブに入り、曲率に合わせてアクセルをじんわりと開けてみる。

すると「私の本領発揮パートはここですよ!」と言わんばかりにHAWK 11はライダーとの一体感を強め、ぐんぐんとカーブを突き進む。マフラーからは一層歯切れの良いパルス音が奏でられ、後輪からはシリンダーの鼓動を強く意識させるメリハリの利いた駆動力を実感する。うれしいのは法定速度内でも十分にこうしたパルス音や鼓動が感じられること。つまり安全に満足度の高いライディングが楽しめた。

ベテランライダーにも受け入れてもらえるように

2022年に入りリターンライダーの事故が増え始めている。車両区分では小型二輪(道路運送車両法では排気量251cc以上)で、40代以上のライダーが第1当事者になることが多い。加齢は等しく誰にでも訪れる。ただ程度の違いがあるし、体力低下の自覚も人それぞれだ。長期間のブランクから二輪車にリターンする際には基礎体力にも気を配ってほしい。

跨がった際、上半身が強めに前傾するバイクでは腹筋や背筋の強化が不可欠だ。加えて、ヘルメットシールド越しの視界をよりクリアに確保するため眼鏡も新調したいところ。体験談から遠近両用レンズの場合は、天地方向に広く、レンズ面積が大きくとれる眼鏡フレームがおすすめだ。

「これからの二輪市場を支える若いライダーだけでなく、忘れてはいけない日本の二輪文化を築いてくれたベテランライダーにも受け入れてもらえるようHAWK 11は造り込みました。まさに“上がりのバイク”として最適な一台です!」(前出の吉田さん)という。自身の身体と向き合いながらHAWK 11のような背伸びせず付き合える二輪車とリターンライダー生活を謳歌して頂きたい。

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