サラリーマン長者は「時間をお金で買う」は本当か アメリカも日本も富裕層の時間への考えは同じ

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先ほど紹介した『となりの億万長者』にも「蓄財優等生(となりの億万長者)は、蓄財劣等生(稼いでも使ってしまう人)の2倍の時間を資産運用のためにかけている」と書かれています。時間を節約するのではなく、投資のためにちゃんと時間を使うことが大切なようです。

人の行く裏に道あり花の山

インタビューの最後に、東洋経済オンラインの読者の皆さんに、一言メッセージをお願いしました。

「気の利いたことは言えないので、一番好きな相場格言をお贈りします。『人の行く裏に道あり花の山』。やはり人と同じことをやっていては、人と同じレベルにしか達しません」(松本早苗さん)

「お金持ちになりたい、と皆さん言います。ただ、実際に行動を起こして、それを長く続けている人は、あまり多くないですね。見栄を張らずに倹約生活をし、流行に惑わされず着実に自分なりの投資を続けて、サラリーマン長者になってください」(小松芳朗さん)

おわりに、5人にインタビューした私の感想。5人は、服装は控えめ、話しぶりは穏やかで、「億万長者!」というオーラはまったく感じられませんでした。また、倹約生活も投資も、さほど特別なことをしているわけではありません。

5人は自分なりの信念を持って、長い歳月をかけてサラリーマン長者になりました。ただ、長く自分の信念を持ち続けるというのは、なかなか難しいこと。やはり会社員が億万長者になるのは、難しいことだと感じました。

簡単ではないものの、決して不可能ではないサラリーマン長者。今回の記事が読者の皆さんの資産形成の参考になるようなら幸いです。

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