サラリーマン長者は「時間をお金で買う」は本当か アメリカも日本も富裕層の時間への考えは同じ

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では、サラリーマン長者は時間のことをまったく気にしていないのでしょうか。時間に関して心掛けていることを訊ねたところ、「投資にはちゃんと時間を割いています」と教えてくれました。

前の記事では5人全員が「投資を当てにはせず、倹約こそがサラリーマン長者になる王道」という話をされていました。しかし、倹約でやるべきことをやってしまえば、次に必要なのは収入を増やすこと。それにはある程度の株式投資も必要ということです(前回記事「サラリーマン長者がESG投資に見向きもしない訳」)。

「毎日、市場・保有資産の状況や投資先のニュースをチェックするようにしています。怠惰な性格で、1日でもサボると『まあいいかな』となってしまうので、どんなに酔っ払って遅く帰宅しても必ずその日のうちにやるようにしています」(加藤匡さん)

「売買は月に1回あるかないかですが、投資の勉強は毎日欠かさずやっています。とくに銘柄研究は、決算短信やアニュアルレポートなどIR資料を丹念に読み込むようにしています。投資勉強オタクという感じです」(新田良平さん)

投資の勉強に意味はあるのか?

ところで、投資の世界には「猿のダーツ投げ」という有名なエピソードがあります。新聞の株式情報欄を壁に張り付け、猿にダーツを投げさせて選んだ銘柄群とプロの投資家が厳選した銘柄群の成績にほとんど差はなかった、という話です。投資を勉強することに、はたして意味があるのでしょうか。

「たしかに、上がる銘柄や底値を当てるのは困難で、この点については、勉強してもあまり意味がありません。ただ、ポートフォリオの構築やリスク管理は、勉強すれば確実に上達します。総合的に言うと、投資の勉強は大いに意味があると思います」(川俣裕さん)

「投資では、大きく当てて勝つよりも、大きく負けずに生き残ることが大切です。負けないためには、変な銘柄を掴まないように徹底的に銘柄研究をするべきです。投資の勉強が嫌いな人が長期に渡って成功できるとは、とても思えません」(新田良平さん)

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