日本が「円安貧乏」から脱却する3つの地道な方法 やっぱりピンチをチャンスに変えるべきときだ

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来年の京都は、外国人観光客であふれかえっているだろうか(写真:ブルームバーグ)

海外出張帰りのAさんから、「ニューヨークでは豚骨ラーメンが一杯3000円もするんですよ」と聞かされて、思わず近所のラーメン屋に出かけてしまった。

この連載は競馬をこよなく愛するエコノミスト3人による持ち回り連載です(最終ページには競馬の予想が載っています)。記事の一覧はこちら

「ラーメン激戦区」と呼ばれるわが千葉県柏市でも、「AKEBI」は行列ができる有名店のひとつである。いちばん高いメニューの「特選中華そば」が1100円。濃い目の魚介系だしが効いた醤油ラーメンに、めずらしいレア仕上げのチャーシューと半熟の味玉がのっておる。日曜日のお昼、いかにも小市民的な幸福のひとときを過ごしてしまったぞ。

ついでにビールも頼んだが、1500円でちゃんとお釣りがくる。なおかつ、チップを払わなくてよい。何がつらいと言って、海外でラーメンに20%のチップを支払うことには、心理的な抵抗がありそうだ。てなわけで、今のアメリカにおけるインフレの激しさと足元の円安を考えると、どうにも海外出張は二の足を踏んでしまうのである。

今回は1998年と違って、一気に円高には戻らない?

ドル高円安は7日に入って一段と進み、とうとう1ドル=144円をつけてしまった。こうなると嫌でも意識されるのが1998年につけた147円の円安局面である。ちなみに1998年夏の円安局面は、その直後に120円台まで急激に円高に戻している。FX取引などをされている方は、「ひょっとしたら大儲けのチャンスかも?」と期待されているかもしれない。

ただし、当時と今ではずいぶん状況が違う。1998年夏はロシア国債のデフォルトと、それに伴うロング・ターム・キャピタル・マネジメント(LTCM)という大手ヘッジファンドの経営破綻により、円キャリートレードの巻き戻しという特殊事情があった。

つまり低利の円資金を調達して、高利の新興国市場などに投資していた人たちが、慌てて取引を解消して円資金を返済する、というドタバタ劇があったのだ。さすがに昨今は、円キャリートレードは少ないようなので、あれほど急激な戻りは起きないと考えるほうがいいだろう。

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