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ブックオフ「こだわり皆無な売場」が逆に新しい訳 ネット社会で感じる「オススメしてこない魅力」

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  • 谷頭 和希 都市ジャーナリスト・チェーンストア研究家
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すでに語ったようにブックオフの空間は「コンセプト」といえるような何かはなく、ただ商品がずらりと並んでいるだけである。

しかし、むしろそこに「コンセプト」がないことによって、誰もが入りやすい空間が生まれているのだ。

これは商品選定以外でも同様である。かつてのブックオフの外観カラーとしてお馴染みだった黄色と青の派手なカラーリングは、なにかのこだわりがあったわけではない。最も目立つ色を選ぼうとして、当時ドラッグストアチェーンとして注目を集め始めていた「マツモトキヨシ」の看板の色を模倣したという逸話が残っている。

目立ちたいという理由だけで作られたブックオフの外観のカラーリングがブックオフらしさを作り、その場所への愛着を生み出すのである。

トリコロールならぬ、ブッコロールな外観。一切飾らないこの外観が、原風景の一部になっている人も多いだろう(ブックオフ木更津太田店)

多くを引用しなくとも、現代はすでに社会のさまざまな場面において「居場所」がないといわれる時代である。そんな寄る辺なき人々の居場所としてブックオフは機能しているのではないか。

そしてそれを「意図のなさ」が作っているのだとしたら、気になるのはその「意図のなさ」がいったいどのようにして生まれたのか、ということだ。

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次回は、少なくない人の「居場所」となったブックオフがいかにして誕生、拡大していったのか、同社の歴史を遡って考えていきたい。

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