扶桑薬品工業の茨木工場の自動倉庫が停止、透析関連製品の供給にひっ迫も【震災関連速報】
扶桑薬品工業は14日、東日本大震災により茨城県北茨城市にある茨城工場の自動倉庫が一部損傷し、停止状態となっていると発表した。茨城工場は、透析剤や血液・体液用液などの人工透析関連製品を生産している。他工場での生産品は緊急出荷でカバーしているが、同工場のみの生産品は市中在庫を残すのみとなっている。現在も余震と停電が続いているため、被害状況の確認ができていない。
茨城工場のみで生産しているのは「サブラッド血液ろ過補充液」。通常の人工透析には使用しないが、腎不全に合併症などを発症している場合に使う、という。停電によって自動倉庫が稼働せず、手作業で搬出しており、現時点で復旧の見通しは立っていない。同社は慢性腎不全患者への治療に先立って、当面は急性期の治療に優先使用することを呼び掛けている。なお「キンダリー透析剤」については、地震発生後に岡山工場から出荷を開始しており、医療機関の需要に応える見込みになっている模様だ。
(鶴見 昌憲 =東洋経済オンライン)
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