停留所は8000「のらざあ」で実現する「町のDX」 AIオンデマンド交通をきっかけに変わる茅野市

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

そして、新地域公共交通検討会議などで議論を進め、AIオンデンマンド交通と通学・通勤での利用者を対象としたハブ&スポーク型の地域公共交通体系への転換を図っていく方向性が示された。

AIオンデマンド交通事業者は、各種事業を検討した結果、2018年から日本で社会実証を始めたアメリカのベンチャー企業、Via Mobility Japanのシステムを採用している。

「デジタル田園健康特区」としての試み

他方、茅野市では、内閣府が進める「スーパーシティ構想」への参画によって、茅野市第2次地域創生総合戦略の実現を目指すという動きもある。スーパーシティ構想とは、「住民が参画し、住民目線で、2030年頃に実現される未来社会を先行実現すること」と定義されている。

2021年4月には、茅野市を含む全国31の地方公共団体から内閣府にスーパーシティの提案があり、同年10月にはそのうち28の地方公共団体から規制改革などにかんする再提案があった。

茅野市スーパーシティ構想の応募内容を見ると、「人の健康」「社会インフラの健康」「データの管理・運用の健康(健全化)」という3つの健康によって、地域のアイデンティティを守り輝かせるとしている。「のらざあ」は、「社会インフラの健康」の一部となる考え方だという認識だろう。

また、リゾートテレワークの促進のために、JR茅野駅隣接ビル内に「ワークラボ八ヶ岳」、また別荘地域では「ワークラボ蓼科高原」「ワークラボ三井の森」といったワークスポットを各所で展開している。

ワークラボ八ヶ岳
「ワークラボ八ヶ岳」の館内(写真:茅野市)

そのほか、地域包括ケアを支える担い手不足や、区・自治会加入者や消防団員の減少といった住民自治への対応策として、全国に先駆けて「保健補導員制度」を設けた。

今後はデータを包括的に利活用することで、「限りあるマンパワーの健全化と社会インフラや産業の強靭化の両立を目指す」としている。

2022年3月10日の第53回国家戦略特別区域諮問会議では、「スーパーシティ型国家戦略特区」として茨城県つくば市と大阪(府・市)が選定。また「デジタル田園健康特区」として岡山県吉備中央町、石川県加賀市、そして茅野市が選定された。

「デジタル田園健康特区」では、3自治体が連携し、在宅医療における看護師の役割や救急医療における救命救急士の役割拡大、AIやチャット機能を活用した遠隔服薬指導を行うとしている。また、移動・物流サービスとして、ボランティアドライバーによる通院送迎や、タクシー等を使った医薬品等の配送を予定される。

具体的な取り組みは、2022年中を目途に国の基本方針が最終的に固まってから動き出す見込みだ。

次ページ「町のDX」のあるべき姿
関連記事
トピックボードAD
自動車最前線の人気記事