要領よく仕事をこなす人の「ホウレンソウ」のコツ 同じ報告しても質問攻めに遭う人遭わない人の差

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相手を慮って、まじめにおうかがいを立てた結果、ホウレンソウがままならない、などということは、決してあってはなりません。 むしろ上司には、「自分のたった3分の話を聞くことほど大事な仕事はない」というスタンスで臨むくらいでOKです。チャットツールを使っている組織なら、一方的に送付してしまうのも手です。

もちろんそのためにはホウレンソウする内容を吟味し、どうでもいいことには、時間をとらせないというマナーが必要です。

ひとたび「あいつ、いつもどうでもいいことばかり報告してくる」という印象を持たれたら、上司はあなたに時間を割かなくなるでしょう。

仕事は信用がすべて。この信用が、職場で大きな差を生むのです。

エレベーターホールで上司を捕まえる

06 エレベーターブリーフィングを実践する

先ほどの「3分(あるいは1分)のホウレンソウ」ですが、その実践練習をするのにちょうどいい方法があります。

エレベーターブリーフィングです。

エレベーターブリーフィングとは、スケジュールが取りにくい上司が唯一フリーになる移動のタイミングを狙い、エレベーターホールで上司を捕まえ、エレベーターを降りるまでの3分(あるいは1分)で必要な承認を得たり、責任がともなう判断を仰いだりすることをいいます。

もともとはアメリカ合衆国の大統領が核戦争などの緊急事態になったときに、エレベーターで地下のシェルターに降りるまでの3分間をいかに有効に使うか、という命題にマッキンゼー社が回答したのが語源だそうです。

3分間の基本構成は?

3分間の基本構成はこんな具合になるでしょうか。

■ 主旨を伝える
■ 検討の選択肢を伝える
■ 判断のポイントを伝える
■ 結論を伝える
■ 確認とアクションの確認をする

その間、相手は「ウン」「ウン」とうなずいていればいい状況にするのが理想です。

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ホウレンソウは、必要なときに必要なことをしっかり押さえることが何より大事。丁寧さを気にして、目的を見失ってはいけません(もちろん、エレベーターに乗っているときだけではなく、どんな状況でも実施可能です)。

上司のスキマ時間を利用して自分の仕事を片づけておくことは、回り回って上司のためにもなることですから、必要以上の遠慮は不要です。

河野 英太郎 株式会社アイデミー取締役執行役員COO 株式会社Eight Arrows代表取締役 グロービス経営大学院客員准教授

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こうの えいたろう / Eitarou Kouno

1973年岐阜県生まれ。東京大学文学部卒業。同大学水泳部主将。グロービス経営大学院修了(MBA)。電通、アクセンチュアを経て、2002年から2019年までの間、日本アイ・ビー・エムにてコンサルティングサービス、人事部門、専務補佐、若手育成部門長、AIソフトウェア営業部長などを歴任。2017年には複業として株式会社Eight Arrowsを創業し、代表取締役に。2019年、AI/DX/GX人材育成最大手の株式会社アイデミーに参画。現在、取締役執行役員COOを務める。
著書に『99%の人がしていないたった1%のコツ』シリーズ、『社会人10年目の壁を乗り越える仕事のコツ』(ディスカヴァー)

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