規制緩和で爆売、小型キャンピングカーの新常識 小型商用バンで8ナンバー登録が可能になった
小型商用バンのキャンピングカーが注目される理由
今回の改正で恩恵を受けるのは、例えば、トヨタ「タウンエースバン」や日産「NV200バネット」など、コンパクトサイズの商用バンをベースとしたモデルだろう。とくに最近人気が高い、外装を大きく変えず、ほぼ純正ボディのままにした仕様では、従来は、今回取り上げる2社の既存モデルと同様、4ナンバー登録(バンタイプの場合)が主流だった。より大型のトヨタ「ハイエース」などと比べ、室内が狭いこれらモデルをベースとした純正ボディのキャンピングカーは、旧規定の場合、キッチンなどの構造要件をクリアできるスペースがないからだ。そのためベッドなど、必要最低限の装備を持つ車中泊仕様が一般的だったといえる。
もちろん、コンパクトサイズ商用バンがベースでも、オリジナルのキャビン部を架装し、全高や全幅などを拡大し、外装を大きく変えた仕様であれば、8ナンバーでの登録も可能ではある。しかし、一方で近年急増するキャンピングカー初心者などにとって、大型化したボディは、高さ制限のある駐車場に停められなかったり、仕事や買い物などの普段使いが難しかったりするという課題も残る。
8ナンバー登録なら運転のしやすさと維持費で有利
また、大きな車体に不慣れなドライバーにとっては、運転するハードルも高くなる。とくにタウンエースバンやNV200バネットなどのコンパクト商用バンは、ハイエースなどに比べて車体がコンパクトなため、取りまわしや普段使いなども楽だ。また、軽自動車ベースのキャンピングカーよりも室内は広いため、キャンプなどでの使い勝手や荷物の積載性もいい。そのため、今までは、純正ボディのままで4ナンバー登録した仕様のニーズが高かったのだ。
だが、例えば車検では、4ナンバー車は初回のみ2年、その後は1年毎。対する8ナンバー車では、初回から2年毎だ。維持費などの面でも8ナンバー車にはメリットがある。さらに「キャンピングカーを所有するのであれば、やはり8ナンバー車に乗ってみたい」といったニーズもあることで、今回の規制緩和が注目されているようだ。
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